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「キングダム62」味方が何を考えているかわからない⁈

原泰久「キングダム62」。中華統一を目論む秦の嬴政は、遂に六大将軍を復活させた。かつての六将は白起、王騎、王齕、司馬錯、胡傷、摎。そして新しい六将は蒙武、騰、王翦、楊端和、桓騎。そして六つ目の席は空席。おそらく最後の席は王賁、蒙恬、飛信の若手三将軍で競えということだろう。大将軍の復活は、戦争の自由を意味する。
 早速開かれた戦端で、最初の標的は李牧将軍を追放して国力が落ちた趙。王翦を中央に、楊端和が右翼、桓騎が左翼に陣を敷いた。ここで桓騎は影丘という秦に不利な陣地に打って出て、玉鳳隊の王賁を含めて壊滅寸前になる。そこを飛信隊が救援に駆けつける。しかも李牧なき後の要である扈輒将軍が15万の大軍で押し出してくる。それでも退がらずに前進する桓騎。王翦すら意味をつかみかねる桓騎の意図するところは。
 メールもインターネットもない中華の戦線では、戦況もわからないし、もっと厄介なことは敵どころか味方すら何を考えているかよくわからないところ。六大将軍クラスになると、敵だけでなく味方も欺く奇手あるいは迂回戦法を打つ。謎めいた意思の読み合いが「キングダム」のワクワク面白いところ。今回は王賁に子供ができたこと、蒙恬に寄り添う愛閃、羌瘣が飛信を慕う心を明らかにしたことなど、若手三将も青春真っ盛り。

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