50歳の力士
東京都足立区出身。1970年生まれ。身長182cm、体重109kg。立浪部屋の華吹(はなかぜ)大作。なんと5月28日に50歳となった現役力士である。私と10歳くらいしか変わらない。初土俵が昭和61年なので、昭和・平成・令和と3つの元号で力士を務めている。同期に巌雄(山響親方)がおり、現役時代の北勝海(八角理事長)や双羽黒などの横綱を知る唯一の力士。現在の地位は、西序二段68枚目。最高位は東三段目18枚目である。3月の春場所でも4勝3敗と勝ち越している。
1958年に大相撲の年6場所制が定着して以来、私が覚えている限りで、40歳以上で現役を務めた力士は、いずれも引退してしまったが、牧本(時津風)、大潮(時津風)、旭天鵬(友綱)、安美錦(伊勢ケ浜)の4人だけ。しかし実際には32名もいるそうで、そのうち現役力士は15名。相撲は他のスポーツと比べて、引退が早いので、40代現役でも凄いなと思っていた。40代の力士がいると言っても、その次は46歳である。ましてや50歳とは驚愕。よほどふだんから身体を鍛えているのだろう。黙して語らずというタイプだそうだ。それでいて部屋では、ちゃんこ長も務め、料理の腕は天下一品だそうである。師匠の立浪親方によれば、現役続行のポイントは、日本の文化を守りたいということと、記録へのこだわりではないかと。まさに記録にも、記憶にも残る力士である。写真は塵手水(ちりちょうず)を切る華吹。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2a3639c32a4a5a2c71fcb1bedcde549b019ccd60