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お客さんに「銀座でこんなに美味しい海鮮丼を安く食べさせてくれてありがとう」と感謝される「石松亭」
海鮮丼が売り物の銀座「石松亭」。銀座と言っても東銀座。駅近の雑居ビルの地下にあるお店。夫婦で切り盛りしているお店だが、大将は髭もじゃで「アンクル・トムの小屋」っぽい。無愛想な第一印象だったが、次々とやってくるお客さんは皆さん常連。そのやりとりを聴いていると、実はとっても人懐こい人であることがわかる。
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オーダーは、お店の名を冠した「石松丼」@1,400。漬け丼をベースに生雲丹とイクラが乗っている。雲丹は舌先で淡雪のように蕩ける。感触の儚さとは対照的にお味は濃厚。好物のイクラはほどよい漬け具合。コクあるイクラをご飯に乗せる喜び。漬け丼は楽でいい。海鮮丼やちらし寿司は醤油をかけ過ぎて失敗することが多い。しかし最初から味がついているので、余計なしくじりを起こすことがない。脂が乗ったマグロの漬けに山葵を乗せてハフハフ頬張る。小鉢に煮豆、それに味噌汁とお漬物。全体的な満足度が高かった。
お勘定の時に大将と目が合って「(来てくれて)ありがとう」と言ってくれて、思わず惚れた。一万円札しかなかったので、お会計に差し出すと、女将さんがお釣り。お店を出てから財布に入れようとすると、どうもお札が1枚多い。慌てて引き返して返金。「そうなの、後で数えたら間違っていたわね」と、大将に負けず劣らずおおらかな女将さん。どのお客さんも『銀座で海鮮丼をこんなに安く食べさせてくれてありがとう』と思って来ている節がある。そんなお店に、向こうが間違えたとはいえ、ズルはできないよね。後で気がついたが「石松亭」の「石松」は、きっと漢の中の漢「森の石松」だろう。
https://s.tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13014839/
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