孫の将来の幸せを願う「一升餅」変じて「一升パン」🍞
孫の1歳誕生日を、親族で集まってお祝いした。その時に息子とパン屋「ポンパドール」で待ち合わせ。何か買う物があるとのことだったが、実際は「一升パン」だった。
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これはもともとは「一升餅」という風習をパンに置き換えたもの。1歳のお祝い時に大きな餅を背負わせる。わが子の生涯が「食べ物に困らないように」との願いを込めた風習だそうだ。「一升餅」だけでなく、誕生餅、一歳餅、背負餅、力餅、踏み餅、転ばせ餅など、いろいろな呼称があるそうだ。特にどこかの地方ということではなく、全国各地で行われている行事らしい。
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一升だから約1.8kg。包みが用意されて、背負えるようになっている。一歳児にはかなり重い。子供が立てれば「身を立てられる」、座ってしまったら「家を継いでくれる」、踏んでいたら「地に足をつけ堅実に生きる」「粘り強い足腰になる」、転んでしまったら「厄落としができた」。立って良し、座って良し、踏んで良し、転んで良しである。一歳児に背負わせて写真撮影してから、一升パンをワイワイ切り分けて、参加家族に配る賑やかな行事だった。
ついでに併せて「選び取り」もする。これは手近に置いたカードや物を選んで将来を占う。PCのカードを引けば在テク上手、スプーンとフォークのカードを引けば食べ物に困ることがない、財布を掴めばお金に困ることはない、本を手にすれば勉強家になるなどというもの。どれを取っても明るい未来を意味づける。自分はどの風習も全く知らず、今回周囲に教えてもらって、初めて知った。いずれにせよ、幼い子供の将来の幸せを祈る親心である。手の込んだ幸せ演出と伝統に感心(幼児写真はインターネットから拾ったもの)。