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文系大学院生の闇。

文系大学院のイメージってどんなのですか?
大学院=理系、研究=理系 のイメージありませんか?
でも、大学の学部に文系があるように、
大学院にも文系があるんです。
今回は、大学院4年目(修士+博士2年目)から見た
文系大学院の闇についてお話しします。

研究って何よ?という話がされないままスタート

大学院によっては「研究方法論」というような授業がありますが
私がいる大学院にはありません。
ないところ、多いようです。
なのに、当たり前ですが修論は「論文」ですから
研究をしないといけないのです。
そうすると何が起きるかというと
研究ってなんたるやという土俵ができていない状態で
放り出されるのです。

大学院は勉強するところではない

世間との大きなズレがこれ。
大学院は勉強するところではないんです。
しかし、
大学院生だというと、かなりの高確率で
「まだ勉強するの?えらいねえー」と言われます。
心の中では
違うんだよ!!!!!!って言いたくなるのですが、
めんどくさいから「そうなんだよね〜」と
適当に交わしてしまいますw

そして、残念ながら、大学院に進学してきた人の中にも
そういう意識の人いるんですよね・・・
理系だと実験を学部生の頃からしているので
意識は違うとは思います。
文系って難しい。

大学院が増えすぎて価値が下がってる問題

文系大学院生サバイバル や、
高学歴ワーキングプア などを読んでいただければわかりますが
大学院は国の政策により増えまくり、
今は飽和状態です。

大学院に行く人の大半が大学の先生や研究者を目指していて
しかもそのポストがあった時代と違って
今は大学院を出ても食えません。
それどころか、
大学院という謎の場所で数年無駄にしてたんでしょう的な
扱いすら受けることがあります。

何も考えずに大学院に来ちゃった問題

これも大学院や研究室によって違うと思いますが
文系大学院あるある。
特に何も考えずに大学院に来ちゃった問題。
これ結構、周りも大変なんですよ。
先生に、「面倒見てあげて」と言われるので
研究どうするの〜?とか言ってみるわけですが
熱意だけあって何がやりたいのか不明瞭な人や
研究って何?ソレオイシイノ?みたいな感じの人まで
結構いるんです。
え、それって私の仕事??
ってなっちゃいます。

大学院名物、脱落者

これは文理問わずでしょうけども、
脱落者が毎年出ます。
本当に、ある日突然来なくなります。
マンモス研究室を除いて、
少人数だからすぐにバレるのに
誰も触れたがらない謎の時間が生まれます。

私を含め、大学院生はみんな、
「あ、この瞬間に逝くんだな・・・」って
わかる時があります。
頑張って調査したのにけちょんけちょんに言われる時。
自分だけ置いていかれていることを強烈に気づいた時。
本気で間に合わない時・・・
(これ書いてて悲しくなってきた笑)

分母が少ない分、
結構な確率で起きるなと思っています。

大学院生は先生との相性が命綱

私は幸いにも、
相性の良い先生の元で
のほほんと暮らしていますが、
合わない、という話もよく聞きます。

先生との相性が合わない、は、
結婚相手間違えたくらいのインパクトです。
研究室にいるだけなのに弟子扱いですからね。

合わないと脱落する可能性がめちゃ上がります。
選ぶ時は慎重に。
私は最終的には野生のカンが一番だと思います(身も蓋もない)

先生の選び方はこちらの動画をご覧ください

世間からマジで理解されない

日本では大学院生の立場は本当に弱く
そしてかなり特殊で
びっくりするほど理解されません。

私は一般企業に勤めていたので
その世界からすると、本当に驚くことの連続です。
変な気遣いのオンパレード。
そして学生なのに謎の仕事量とか、
出口の見えない忙しさとか。

予定が入っていないから暇だと思われるけど
空いてる時間にやらなきゃいけないことが山ほどあって
予定はないけど暇じゃない。
どこがピークなんだかわからない。
そんな生活、なかなか理解してもらえません。

私は夫に共有することを諦めてしまいました(笑)
忙しいことは理解してくれてますがね。

研究職のように仕事であればまだマシですが
学生だからまた難しい問題ですね。

まとめ。文系大学院は覚悟を持って。

じゃあなんで大学院にいるんだと言われそうですが
大学院でしか経験できないことはありますね。
そして、私はそれに投資する価値があると思っているし
新しい世界を知ることは常に楽しいです。

なので、少なくともあと1年と数ヶ月は
大学院生として生きていこうと思います。

なんの意識もなく大学院進学をすると
壁が山ほど現れて、
しんどい思いをしますので注意。
自分にとってそんだけの金と時間を投資する価値があるのか。
価値があると判断するならば
覚悟を持って挑みましょう。

さぁ。今日も作業頑張ろう。

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