話し合えない夫婦の闇
先日、10年ぶりに会った友人と話していたときのこと。
彼女は5年前に結婚、2年半で離婚した。
離婚理由を聞くと、「とにかくつらかった」
喧嘩したわけでもないが、
これでいいのだろうかと思っていたと。
詳しい離婚の過程などは聞いていないが、
おそらくこの状態でダラダラと続いている
夫婦は少なくないんじゃないか。
夫婦間で話し合わない夫婦によく出会う。
「それ、本人に直接言えば?」と
セイロニスト(=正論をズバズバ言う人)のようなことを
言いたくなる愚痴が本当に多い。
上述の友人にも聞いてみた。
「それ、本人に言ったの?」
彼女は「言ってない、言えばよかった」と答えた。
言いにくいこともあるだろう。
親との関係。
夜のこと。
旅行の有無、行き先、段取り。
料理の味付け。
夫婦は好き同士ではあるが「家族」だから
盲目的にいかない、
かなり現実的でグサグサくるようなことも
残念ながら大量に発生する。
ましてこどもがいたらさらにだ。
進路や、習い事や、しつけなど。
でもそれらを「言いにくい」で片付けていたら
空中分解してしまう。
「一度も喧嘩したことない」と自慢げに言う夫婦がいる。
私にはそれが自慢には聞こえない。
うちは喧嘩が非常に多いのでそれはそれで問題だが、
喧嘩がない=良いことなのだろうか。
たまに、お互い、もしくはどちらかが
非常に論理的、もしくはおだやかで
本当に喧嘩にならない夫婦に出会う。
でも、その場合は
喧嘩にならないが話し合いはしている。
言いにくいことを上手に伝えている。
これは高等技術で、持っている人は少ないだろう。
大抵の場合、
喧嘩にならない夫婦は
どちらかが溜め込んでいるケースが多い。
「喧嘩にならない」というのを
イライラする側が言っているときがそのケースだ。
これは非常に危険。
おそらく、相手が溜め込んでいることに
気がついていないからだ。
言いにくいことを言わないままにするのは簡単だ。
でも、そのまま事なかれ主義で
放置はいい結果は生まないだろう。
少なくとも、建設的な議論はできないので
経済的な成功や、家族のあり方の見直し、
QOLを上げるなどは難しいだろう。
言いにくいことを伝えて、一時的に気まずくなるのは仕方がない。
早く離婚という決断を下すのもいい。
何事も行動あるのみだ。
気になることを放置していて
いいことがあるのだろうか。
話し合うことができない夫婦は
仲良しごっこの延長でしかない。
そこには、大きな闇が広がっている。