初めて査読が返ってきた!
大学院生にとって、論文は死活問題
大学院生(特に博士課程)にいる人たちの最大の関心ごとは
「自分の論文はいつアクセプトされるのか?!」
なぜかというと、主に以下の2つの理由からである。
1)修了要件に論文掲載(大抵は複数本、うち1本は英文など)が含まれる
2)論文の本数で業績が判断される
つまり、論文を書けなければ、
終わることもできず、仕事も取れず
発表塞がりまっしぐら。ということである。
アクセプト(=承認)までは長い道のり
論文というのは書いて出せば良いというものではなく
ある程度のレベルの雑誌(そしてそのレベルでないと修了要件を満たさない)であれば、査読というプロセスが存在し、
とてつもなく長い年月を要するものである。
査読というのはつまり、
「掲載するのに適した論文か?」を厳しく!チェックするプロセスである。
書く→投稿する→査読が返ってくる→返答する・・・・→アクセプト(承認)
このプロセスに1年かかるのは、割と普通である。
なので、逆算して走り出さないと、
博士課程を3年で終えるなんて(特に人文系の場合は)至難の業である。
査読は匿名
査読というのは大抵の場合、匿名で行われる。
つまり、査読者側は誰が書いたかわからない。
著者側は誰がチェックしたかわからない。
だから、というわけではないが、
なかなか辛辣であることが多い。
そして、「あーそこ、バレました?w」的な
ツッコミが盛大に入るわけだ。
この査読は本来、いじめる主旨ではなく
論文がもっと良くなるために行われるのであるが
私たちのようなヒヨコにとっては
袋叩きにされている気分になる瞬間である。
そんな査読コメントが今日返ってきた!
7月ごろに返答しますと言われていたのに
しれっと今日の昼下がりにメールが来た。
確かにのんびりしていた私も悪いが、
一気に現実に引き戻された。
山のようなコメント。
私にとっては自分の論文を学外に出した初めての経験である。
(学会発表はあるが、分量も熱量も違う)
さぁ、ここから、もう一度パンドラの箱を開けなくては。
査読で大幅修正でした
大幅修正ということは、まだ掲載の判断もできない段階であるということ。
ここから査読者のコメントをもとに修正、再分析、
書き直しまくって、出して、
そこから掲載されるかどうかの判断を仰ぐ。
おそらく査読は1度ではないだろうから、
何度もこの、「おええええ」って感じを味わわなくてはならない。
一発アウト(却下)も覚悟していたので
それよりは数段マシなのだが。
編集者の方も優しいコメントで、ちょっと泣きそうだった。
研究者の卵として
自分で選んだからには、書く!と決めて
2月、ほとんど記憶がないくらい頑張って書いたのだから
ここで諦めてなるものか。
先生と相談しながら、少しずつ直していく。
研究者の卵として、ようやく殻にヒビが入り始めた気がする。
なかなか理解されない世界、研究
論文を書いている、というと、
noteを書くのと同じくらい、
下手すればSNSの、「これ食べて美味しかった〜」くらいの
感覚で考えている人がいるが
100万倍くらいしんどい。
何がしんどいかって、言葉尻を突きまくられるから、
ひとつひとつ慎重に書かないといけないからだ。
何度も読んでいるとループするし。
もし、周りに研究者や大学院生がいて、
論文に苦しんでいたら、
黙って愚痴を聞いてあげてください。
理解されないことは、百も承知です。