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統率者デッキ: 《運命を変える者、アミナトゥ》

統率者: 《運命を変える者、アミナトゥ》

統率者2018初出でエスパーカラーのプレインズウォーカー統率者だ。-1能力でパーマネントをブリンクすることができ、基本的にこの能力によってアドバンテージを稼ぐのが仕事だ。+1能力でライブラリートップへ積み込みができるが、ほとんど忠誠度を上げる目的でしか使わない。奥義は一回しか撃ったことがない。
やることはシンプルだが、よくテキストを読むと、-1のブリンク能力は普通のブリンクと一風変わっていて、独特のシナジーがある。以下の2点が特徴だ。

  1. クリーチャーだけでなく、パーマネント全種類を対象にできる

  2. 自分がコントロールする、ではなく、自分がオーナーのパーマネントを対象とする

1について、アーティファクトや土地も対象にできるためマナ加速としても使えたり、PWを対象として忠誠度をリセットしつつ能力をもう一度使うことができる。謎のEtB持ちをブリンクして謎の挙動が起こったりして楽しい。
2について、これは奥義でコントロールが移動するためこういう能力になっているものと思われるが、コントロール奪取に自然と耐性があり、勝手にコントロールが移動するパーマネントとの相性がいい。これも色々と悪用のしがいがある。

デッキリスト

※デュアルランドとかクリプトとか、持っていないため入っていないカードもある

統率者 1
運命を変える者、アミナトゥ

土地 31
溢れかえる岸辺
汚染された三角州
霧深い雨林
沸騰する小湖
血染めのぬかるみ
湿地の干潟
乾燥台地
吹きさらしの荒野
深緑の地下墓地
Tundra
神聖なる泉
湿った墓
神無き祭殿
窪み渓谷
大草原の川
雲海
変遷の泉
勝者の大霊堂
統率の塔
マナの合流点
真鍮の都
産業の塔
風変わりな果樹園
ラフィーンの塔
古の墳墓
ウルザの物語
神秘の聖域
教議会の座席
冠雪の島

冠雪の平地
冠雪の沼

マナ 17
金属モックス
オパールのモックス
太陽の指輪
魔力の櫃
通電式キー
発展のタリスマン
威圧のタリスマン
聖列のタリスマン
ディミーアの印鑑
アゾリウスの印鑑
オルゾフの印鑑
秘儀の印鑑
友なる石
サファイアの大メダル
完全化の杖
金粉の水蓮
息詰まる徴税

ドロー  8
師範の占い独楽
エスパーの歩哨
Mystic Remora
リスティックの研究
一つの指輪
熟考漂い
雲先案内人
思考の監視者

サーチ 10
Demonic Consultation
汚れた契約
吸血の教示者
神秘の教示者
悟りの教示者
悪魔の教示者
願い爪のタリスマン
呪文探究者
護衛募集員
サリアの槍騎兵

妨害 15
否定の契約
激情の後見
否定の力
意志の力
秘儀の否定
マナ吸収
サイクロンの裂け目
毒の濁流
時空からの退去
致命的なはしゃぎ回り
落とし格子
オークの弓兵
金粉のドレイク
ドラニスの判事
敵対工作員

追加ターン 5
時間のねじれ
時間操作
カーンの経時隔離
運命のきずな
時間の熟達

その他 13
儚い存在
タッサの神託者
ファイレクシアの変形者
灯の分身
守護フェリダー
ディスプレイサーの仔猫
テフェリーの誓い
切望の宝石
覆いを割く者、ナーセット
時を解す者、テフェリー
幽霊暗殺者、ケイヤ
日没を遅らせる者、テフェリー
工匠の達人、テゼレット

プレイ指針

勝ち手段はいわゆる寿司コンボ(タッサの信託者+Demonic Consultationまたは汚れた契約)と、アミナトゥを含む3枚で成立する無限ブリンクだ。無限ブリンクについては後述する。

PW統率者のため、統率者ダメージで勝てない。また、統率者が仕事をし始めるのもあまり早くないうえ、適当に出してターンを返すと殴りで倒されテンポを失ってしまう。そういうわけで、だいたい以下のようなゲーム展開を目指す。

序盤は我慢だ。アミナトゥを先置きしても何もしないことが多い。ブリンク先があり、そのターンのアドバンテージが確定している状態まで待ってから使う。
アミナトゥは封印し、マナ加速して行動回数を増やしつつ、最低限の妨害、ヘイトクリーチャーの展開によって盤面の膠着を目指し、アドバンテージ元であるEtB持ちカードを引き込むのを待つ。リスティックの研究や神秘的負荷でアドバンテージを取れるとなお良い。
基本的には他のデッキへ先行させて、そちらへヘイトが向いている間に他の人のカウンターを使わせる。PWを殴ってくるクリーチャーを前除去などで流しておくと中盤以降の展開が楽になる。

中盤以降がアミナトゥの真骨頂だ。EtB持ちクリーチャーを着地させて最低限のブロッカーとしつつ、アミナトゥを唱えてアドバンテージを稼いでいく。できればアミナトゥが生き残る状況か、殴られる前に充分なアドバンテージが取れる状況まで待ってから唱えたい。あるいは追加ターン連打で勝ち切るのもアリだ。
EtBの使い回しでコンボパーツやカウンター、充分なマナを集め、信託者コンボや無限を成立させて勝つ。

悪いことするカード

リストの中で、アミナトゥとのシナジーによって悪いことをする独特のカードを紹介していく。

《タッサの神託者》

紹介するまでもない、統率者における最も手軽な勝ち手段だ。その詳細を説明することはしない。
ただ、アミナトゥで使う場合のテクニックとして、例えばDemonic Consultationが打ち消されて不発に終わった場合、アミナトゥで神託者をブリンクして誘発スタックに汚れた契約を撃つとコンボに再度トライできる。

《テフェリーの誓い》

無限コンボのパーツかつアドバンテージソースだ。
1T中にPWの忠誠度能力が2回ずつ起動できるようになるため、アミナトゥのブリンク回数を増やせるだけでなく、アミナトゥでPWをブリンクすると忠誠度能力の使用回数がリセットされ、対象としたPWの忠誠度能力が計4回使える。もちろんアミナトゥも2回ブリンクを使えるので、もう1回ブリンクすると計6回使える。
アミナトゥ+誓い+灯の分身または守護フェリダーの3枚で、自分がオーナーの任意のパーマネントを無限ブリンクできる。適当に土地やマナファクトをブリンクすれば無限マナ、ドロー持ちのパーマネントがあれば無限ドローが成立し、その後神託者コンボを決めるか、《幽霊暗殺者、ケイヤ》をブリンクしてドレイン能力を無限に使うことで勝利できる。

無限の手順は以下の通り。灯の分身の場合を説明するが、フェリダーでも手順は同様だ。

  1. アミナトゥで好きなパーマネントをブリンクする

  2. 誓いの能力でもう一度忠誠度能力が使えるので、灯の分身をブリンクする

  3. 戦場に戻ってきた灯の分身をアミナトゥのコピーとして戦場に出す

  4. アミナトゥのコピーである灯の分身でアミナトゥ本体をブリンクする

  5. アミナトゥ本体が別のオブジェクトとして戦場に出るため、忠誠度能力使用回数がリセットされ、1.に戻る

また、テフェリーの誓いはおまけとしてパーマネントを1つブリンクできるが、戦場に返ってくるのが次のエンドのため、即座にアドバンテージを得られず使いづらい。だいたいこれを置くときはフィニッシュすることが多いので、アミナトゥでブリンクする予定のパーマネントを追放しないように気をつける必要がある。

《切望の宝石》

ブリンクしたときに3ドロー+3マナという絶大なアドバンテージを得られる。《ディスプレイサーの仔猫》との組み合わせが有名だが、アミナトゥで使う場合は他プレイヤーへコントロールが渡った場合でも、自分がオーナーなのでブリンクして自分の戦場へ戻せる。また、PWが攻撃された場合はコントロールが移動しないため、アミナトゥが殴られにくくなる……かもしれない。

《日没を遅らせる者、テフェリー》

アミナトゥでブリンクしたいPW筆頭。
+1能力でファクトと土地(とクリーチャー)をアンタップでき、ターン中の行動回数を増やせる。
マナの使い道がない場合は-2能力で《予期》し、必要なカードを探しにいける。無限コンボのパーツではないが、アミナトゥ、日没テフェリー、テフェリーの誓いが揃うと大抵は追加ターンのチェインで無限まで辿り着く。

《願い爪のタリスマン》

普通に使っても強いサーチカードだが、サーチして他のプレイヤーへ渡した後にアミナトゥでブリンクの対象にしてコントロールを戻すことができる。そして2回サーチすると神託者コンボが揃う。最低。

《呪文探求者》

普通に使っても強い。これを出すときは大抵《儚い存在》をサーチして自身を使い回しにいく。儚い存在×2やアミナトゥのブリンクでデモコンと悪魔の教示者を探せるため、1枚で神託者コンボを揃えにいける。

《サリアの槍騎兵》

5マナと重いが、先に挙げたテフェリーの誓いや日没テフェリー、カーンの経時隔離、一つの指輪といった重要なカードを探せる。何気にサイズが大きいのでブロッカー性能も高い。

《金粉のドレイク》

値段のするカードだがそれに見合う使い出がある。普通に使っても強いが、例によって使い終わって相手にコントロールが渡ったドレイクをアミナトゥでブリンクできるため、相手のクリーチャーをパクり放題になる。最低。
ただ、入れてからたまたま手札に来ていなくてほとんど使ったことがなく、使用感は不明。何気にこいつに殴られてアミナトゥが落ちるのは結構辛そう。

《落とし格子》

挙動がわかりにくい古のファクト。クリーチャーが戦場に出たとき、他に2体以上のクリーチャーがいるなら、今戦場に出たクリーチャーを追放する。落とし格子が場を離れると戻ってくる。
要するにこれが出て以降は概ねクリーチャーを戦場に出せなくなる。ただしEtBは誘発するので、ドローやサーチの部分だけは使える。相手の展開を大幅に抑制するのはもちろん、PWが殴られにくくなる。
ちなみに、落とし格子をアミナトゥでブリンクするとこいつに追放されているクリーチャーのEtBがすべて誘発して再び落とし格子に追放される。自分のクリーチャーだけ追放されているなら爆アドだが、大抵は全世界のクリーチャーが閉じ込められたパンドラの箱になるため、下手にブリンクしないほうが良い。

《時空からの退去》

一時的な全除去。PWを殴られないようにするため盤面を流すのは重要で、普通に使っても強いが、例によってブリンクすると強い。
アミナトゥでこれをブリンクすると、一旦クリーチャーがすべてフェイズインしてから、元々場にいたクリーチャーも含めて再度フェイズアウトするため、全除去を使い回せる。これが割られるか速攻が出てこない限り、アミナトゥは次のターンまで生き残ることになる。

《神秘の聖域》

アミナトゥは土地もブリンクできるので、他に島が3枚以上あればこれをブリンクして追加ターンやサーチ、信託者コンボのパーツを拾える。なるべく島を優先してデッキへ入れておきたい。

所感

たぶんデッキレベルとしては7か8くらいだろうか。前のめりにコンボを狙うデッキではなく、5ターン目くらいの馬力に重きを置いているため、早いコンボには何もできないことも多い。ただ、追加ターンも絡めて加速度的にアドバンテージを拡大していける地力の強さがあるので、序盤をうまくやり過ごせばいくらでもチャンスがある。マナの計算には気をつけよう。

特に他のプレイヤーへコントロールの移ったパーマネントをブリンクする挙動が面白くて気に入っている。元々はPWがもっとたくさん入ったスーパーフレンズ的なデッキだったのだが、汎用パーツと入れ替わる形で抜けていった。おそらくクリーチャーをブリンクする構成にした方が強いとは思うのだが、誓いをはじめPWが色々いるのはそういう事情だ。一旦この方針ではそれなりのところまで強くなったと思うので、しばらくはこれで回すつもりだが、身内環境ではやや強めではあるので、一度初心に返ってカジュアルめに組み直すのも良いかもしれない。

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