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初恋は実らない。
初恋は実らない。実る初恋もあるのだと思う。テレビの中ではそういうことばかりやっている。でもわたしの初恋は実らなかった。
小学六年生のことだった。五年生だったかもしれない。好きな人がいた。いまとなっては好きだったのか、正直わからないことも多い。でも小学六年生は全力で恋をしていた。同じ気持ちを向けて欲しかった。全力で束縛しようとした。
わたしには親友と呼べる友人がいた。その友人はどう思っていたのか疑問は残るが、わたしは親友と思っていた。よくできる親友だった。なにがよくできるって、なんでもだった。勉強も、運動も、人間関係も。
三角関係と呼べればまだ綺麗な思い出になったのかもしれない。ただの三人の同級生だった。それ以上でも以下でもなかった。
いまだからこそわかること。その中で恋を成就させようと、親友との関係を保とうと、もがいていたのは自分だけだった。いまだからこそわかることだ。