「宝くじとバターサンド」
「世の中と仕事がどう結びついているのか」とかって、世の中の人々はぶっちゃけよくわかってないんじゃないかな。今日は八重さんなりの仕事論です。
「働く」とは一体何だろう。何だと思いますか?
大多数の人にとって「働く」とは生きる手段です。つまり、最大の目的はお金を稼ぐことにあると思われます。でも、それだけでしょうか。
「たとえ宝くじで大金を手にしても仕事は続ける」という人も世の中には少なからず存在します。なぜでしょうか。あるいはボランティアに汗を流す人や退職した後も何らかの活動を続けるという人もいます。なぜでしょうか。
「お金さえ手に入ればどんな仕事でもいい」、あなたはそう思いますか。きっとそんなことないですよね。やりたい仕事とその他の境目は何でしょうか。
「働く」とは社会貢献でもあり、自己実現でもあります。「社会とのつながり」や「なりたい自分」にも関わっているということです。結局のところ、「働く」とは金銭以外の面も含めた「生きる手段」であると言えるはずです。
多分ピンときていない人もいると思うのでちょっと例を出してみましょう。
「某バターサンドのクッキー部分を作る仕事」をしている昔の教え子の話。「やりがい」を感じていない彼に、八重さんはこう言いました。
「君はクッキーを作ってるんじゃない。誰かの笑顔を作っているんだ。それをお土産にした人ともらった人との関係性、それを自分へのご褒美に買う人の日々のやる気、それを家族で食べる人の団欒、そういう幸せな時間を作っているんだ。ただのお菓子のパーツ作りなんかじゃないと思うよ」と。
その後、彼が仕事に誇りを持てたかどうかはわかりません。でも、教師と教え子というよりも社会人同士としての真剣な話に、ハッとしたようでした。
「職に貴賎なし(仕事の種類に良し悪しなんてない)」と言いますが、大げさで雑な言い方をすれば、ネジを作るのも法律を作るのもおんなじじゃない? 「働く」は誰かのためになるんです。必ず、世の中の誰かと結びついているはず。
少なくとも八重さんはそう信じて働いています。色んな仕事してきたけれど、自分の仕事に誇りを持って働きたいなと思ってきました。
「やりがいだけでは生きていけないけれど、お金だけでも生きていけない」、きっと人間はそのような生き物なんですね。
だから、きっと八重さんは「宝くじ」が当たって大金を得たとしても、仕事から離れないと思います。そりゃ、仕事やってられねー!!って日もあるけどさ、でも何かの仕事はし続けると思うな。
たとえ今とは違う仕事をしたとしても八重さんにとっての「バターサンドのクッキー」を、これからも誇りを持ってたくさん作り続けることでしょう。
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