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ポケモンのバージョン格差の歴史(後編)【木下のポケモン講座45】
木下です。前回に引き続き、バージョン格差についてカキシルス
今回は6〜9世代です。
6世代
X/Y
新要素のメガシンカが登場した世代。あのメガガルーラもここが初出である。伝説のポケモンはゼルネアスとイベルタル。
種族値は両方同じ。(AC131、S99、総合耐久は伝説としては中の上程度。)
特性はそれぞれフェアリーまたは悪タイプの火力を強化するフェアリーオーラ/ダークオーラ。素直に強い特性。
ゼルネアスはフェアリータイプで、専用技は1ターンの溜めが必要だがCDS2段階上昇の「ジオコントロール」。パワフルハーブを持てば溜めをスキップでき、破格の性能を誇る(1ターンで蝶の舞を2回使うようなもの)。ただし鋼への打点が気合玉しかなく、それが通らない霊複合のギルガルド、妖複合のクチート、超複合のメタグロスに打点が乏しいという欠点もあった。
イベルタルは悪/飛タイプで専用技は「デスウィング」。威力80の特殊飛行技で、与えたダメージの3/4を回復するという強力な効果だが、ジオコンと比べると流石に弱い。
私の見解ではゼルネアスのほうが強いかと思いますが、イベルタルも決して悪くはない。
メガシンカにもX/Yで違いがあるものが居るが、メガリザードンは五分、メガミュウツーはYのほうが強いです。ほかのバージョン限定ではバンギラスとボスゴドラの差がありますが、2匹ともメガストーンをもう片方のソフトで持ってこなければいけないのでこれは大した格差ではなさそう。
7世代
サン/ムーン、ウルトラサン/ウルトラムーン
メガシンカの代わりに新要素のZ技が実装された世代。新要素を追加したウルトラサン・ウルトラムーンというマイナーチェンジ版も後に発売された。
伝説のポケモンはソルガレオとルナアーラで、タイプは鋼超と霊超。
ソルガレオは物理方面、ルナアーラは特殊方面のステータスが高い。てかパッケージ伝説って大体そうじゃね?
この2匹ではルナアーラの方がおそらく強い。特性の「ファントムガード」でHP満タン時にダメージを半減できるのが素直に強い。(カイリューのマルスケと同じ、なんならこちらは型破りに貫通されない)
しかしウルトラサンムーンではこの2匹がそれぞれネクロズマと合体するフォルム(俗にいう日食・月食)が追加された。タイプは据え置きで、素早さが下がった代わりに全体的に数値が上がり、技も追加された。特性はどちらも弱点を軽減する「プリズムアーマー」なのだが、元々4倍弱点しかない月食ネクロズマは多少軽減しても焼石に水で、むしろルナアーラのほうが強いという始末である。
続いて、今作にはウルトラビーストというポケモンのような生き物が出てくるのだが、そちらの格差について。
サン カミツルギ、マッシブーン、(ズガドーン)
ムーン テッカグヤ、フェローチェ、(ツンデツンデ)
※括弧内はウルトラサンムーンで追加されるやつ
これは総合してムーンのほうが強いと思う。
だがしかし!
なんとサンムーンでは「歪み」に入ることで反転世界みたいなところに行くことができ、そこで二体目に伝説やUBを捕まえることができる。
それを別バージョンを持っている人と交換すれば、サン版・ムーン版両方のバージョン限定ポケモンやUBを手にできる。最高かよ交換してくれる相手がいればの話ですが…
8世代
ソード/シールド
地獄。この世の終わり。
8世代の罪はすべて1匹の犬にある。その名も、「ザシアン」
鋼・フェアリー
H92
A170
B115
C80
D115
S148
計720
特性「ふとうのけん」場に出る度にA1段階上昇(実質常に+1されるってこと)
専用技「きょじゅうざん」威力・命中100、実質ダイマ無効
??????????
うん。どっからどう見てもオカシイネ
一応持ち物固定のデメリットはあるのだが、タイプ・種族値・特性のどれを取っても非常に強く、剣盾のランクマッチでは必須ポケモンとなっていた。
火力にばかり目が行ってしまうが素早さ148もめちゃくちゃ速く、ドラパルトやカプ・コケコのような素早さ自慢のポケモンよりも速い。
それに比べて対のザマゼンタは弱い。第4〜5世代くらいのポケモンならクソ強かったが、比較対象がザシアンなのがいけなかった。さらに不遇に拍車をかけるのが、2匹目の伝説を入手できたり、金銀にように両方もらえたりはしないので、ザシアンが欲しければ交換するしかないということである。ランクマ必須級のポケモンなんだからこの仕打ちは酷い。(一応盾民もカイオーガやバドレックスを使えはするが)
SVではボディプレスを習得したザマゼンタが大型大会で優勝するなど大躍進したが、それは先の世代の話であり、「剣盾のザマゼンタ」が不遇であることに変わりはない。
9世代
スカーレット/バイオレット
ポケモンシリーズ初のオープンワールド作品。過去や未来のポケモンである「パラドックスポケモン」が主なバージョン限定ポケモン。
パッケージ伝説枠はコライドンとミライドン。例によって物理型と特殊型である。
コライドンは特性の効果で晴れ始動+晴れでAが上がり、晴れ炎テラスフレアドライブで全てを消し炭にするヤバめのポケモンである。龍闘炎の技範囲で耐性受けを許さない。
ミライドンはひでりの代わりにエレキフィールドを貼れる。一致電気技+特性によるC上昇(×1.33)+フィールド補正(×1.3)の電気技で全てを破壊するメガカプコケコであり高級レジエレキだった。
コライドンとミライドンでは筆者の主観ではミライドンのほうが強く、使用率も高いものの、シングルのレギュG初期ではコライドンのほうが使われていたのでコライドンも十分強くはある。どちらにせよコライドンとミライドンは2体目を捕まえて交換に出せるので大した問題ではない。
次にパラドックスについて。
スカーレットには対戦最強格のパラドックス「ハバタクカミ」がいる。レギュfくらいまではほとんどの構築に入っており、今も使用率1位を維持している。
バイオレットにも、ハバタクカミには及ばないとはいえテツノツツミやテツノドクガ、テツノカイナといった強力なパラドックスもいる。どちらにせよパラドックスはDLC追加のもの以外は無限に手に入る良心的な仕様なのでそこまで困りはしないと思う。
ちなみにDLCパラドックスはタケルライコが居るスカーレットが優遇されている。バイオレットはテツノカシラが少し強い程度。
それと、設定ミスに近いが「きんぞくおん」の技マシンの材料のうちタテトプスの落とし物素材がスカーレットで入手できなかった(タテトプスがバージョン限定のため、修正済)
後書き
この記事長すぎ…
意外とバージョン格差って交換前提なら大きくなかったりするんですね。それだけに交換相手がいない人はオワオワリしていくのだが。
それでも剣盾だけは格差が深すぎる。
そして、一強環境になってない、そしてバージョン格差も大きくないSVの調整は良いのかもしれない。