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プロジェクトリーダーが綴る「YADOCAR-iドライブにかける想い」

過疎地での高齢者の移動や観光地での周遊など、新しい移動手段として、
地域の方々と一緒に考えていける自動運転を目指している「YADOCAR-iドライブ」。現在は、地方自治体、リゾートホテルやイベント会場など、全国各地で実証実験を行っています。
今回はYADOCAR-iドライブのプロジェクトリーダーである安部源太郎による記事です。note開設を機に、この事業にかける想いをお伝えします。


2025年、二度目の大阪万博が開かれようとしていますが、空飛ぶタクシーのデモ飛行が行われますが、1950年とか60代頃に描かれたイラストの中に登場する空とぶタクシーなどと比べてみると、あの頃みんながイメージしていたものより、実際は結構大掛かりな装置になって現実の社会に登場してきそうですね。

出展:不明

それにしても、そんな昔の人が描いた未来のタクシーにも、面白いことにハンドルが付いているんです。自由に空を飛べるわ、ロボットがあちこちで働いているわ、とそんな未来の社会なら、タクシーも、飛行機もハンドルが必要ない自動運転、自動操縦で良いように思うのですが、やはり人間には機械をコントロールしたいという欲求、もしくは機械に任せきれないという願望が、どこかに潜んでいたのでしょうか?

『子供の科学』1949年4月号(誠文堂新光社)

様々な機械が自動化されて便利になればいいなと思う反面、思っていたより、メカメカになってしまって、あんまりかわいくないなと、人が望んでいたものから遠のいてしまうような機械になると、親しみやすさとか、手軽さなんかを感じないので、僕自身はあまり望んでいないです。

私たちの社会は、新しい技術や、驚きがどんどん生まれていて、未来へ一歩一歩近づいていることは、誰もが確実に感じていると思うのですが、実際は私たちの想像を超えてしまわないくらいの製品が、一番使いやすいのではないかと思うのですが。みなさんいかがでしょうか?

自動運転と一言で言っても、種類は様々です。乗用車やバス、電車も一部のものは自動運転です。ゴルフ場のカートにも、自動運転が使われていて、大きな倉庫の中で荷物を持ち回る自動運転もあります。

それらに載っているのは人だったり荷物だったしますが、運んでいるのはおもてなしの気持ちやハートであってほしいものです。電線や光ケーブルの中には、電気や光が通っていても、運んでいるのは電気でも光でもないことと同じです。

私たちは何を運ぶのかではなく、誰のために運ぶのかを考えて、自動運転システムの開発を行っています。
自動運転のレベルが2であるか4であるかは、大きな問題ではないと思います。

今、目の前にある課題、例えば過疎地での高齢者の移動や、地方の観光地で移動手段が無いなどの状況に対して、少しでも解像度を上げて、速やかに対応できる方法に、どんな自動運転でも使えるものは使っていけたらと考えています。

地域の交通を地域で考える、そんな時代に自動運転を使っていける未来まであと少し、そんな想いに向けて、YADOCAR-iドライブを走らせて行こうと思います。

YADOCAR-iドライブ・プロジェクトリーダー
安部源太郎

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