鍼灸マッサージ師歴24年、乙女座新月に寄せて
今年の5月で、鍼灸マッサージ師歴が24年になりました。中学校3年の時には鍼灸マッサージを仕事にしたいな、と思っていたので30年になるのかな、、、
長野県、山に囲まれた、千曲川が流れ、北八ヶ岳を望む自然豊かな美しい村に生まれ育ちました。兄と妹、3人兄弟です。
両親共に愛媛県出身で、当時では珍しい移住者でした。夫婦喧嘩は絶えず、父は常に怒っていて、とてもおしゃべりだった私はよく「ウルサイ!」と怒られましたし、私達子供は常にビクビクしていました。
父は常に肩こり、頭痛、腰痛に悩まされていて、あんまさん、カイロなどによく通っていました。子供の中で誰か1人にそういう技術を身につけて欲しいと思っていたらしく、兄に鍼灸学校を受験させました。本人は望んでいないので、当然のことながら不合格。
その後、私がなってもイイな、、、と思ったんですね。このことは常に私にまとわりついて、父の承認を得たかったからだろうか、、、と悩んでいました。ですが、つい最近、あることを思い出しました。
思い出すきっかけをくれたのは、子供達です。2013年生れ6歳の息子ちゃんと・2015年生まれ4歳の娘ちゃん、。
2人の母もしています。
2018年に離婚をして、シングルマザーです。
この2人、とても仲良しです。
その子供たちが、少し前からよく
「お母さんはケーコちゃんから生れたんだよね」ケーコちゃんとはもちろん私の母です。
「ケーコちゃんは誰から産まれたの?」
「トキコさんだよ」
「トキコさんは誰から産まれたの?」
「ミヨさんから産まれたんだよ」
「ミヨさんは?」
「名前は分からないけど、ミヨさんのお母さんだね」
「ミヨさんのお母さんは、ミヨさんのお母さんから産まれたんだね、ずーっとずーっとだね」
「お母さんのお兄ちゃんも、妹もケーコちゃんから産まれたんだよね」
「僕と妹は、お母さんから産まれたんだよね~。いっぱいだね」
この話を、何度も何度も子供たちは嬉しそうに話しています。キラキラと今ここに繋がっていることを教えてくれています。
そのキラキラとした繋がりを感じている時、「生きる」という大好きな詩が頭に浮かびそれと同時に、15歳の時に観た「驚異の小宇宙人体・生命誕生」という番組の中で受精の瞬間、光り輝く受精卵、命が生れるということに強烈に感動して泣いていた自分を思い出しました。「人ってスゴイ」「命ってスゴイ」一人一人、奇跡の存在なんだと厳かな気持ちだったことを思い出しました。
私自身最初に妊娠した時に、全く別の人間が自分のカラダの中に存在し始めたことは衝撃で神秘的なことだと感じました。それと同時に、いつか必ず終わるため、死ぬために生まれてくる命を感じていました。お年寄りと多く関わらせていただいていたので、妊娠は自分の中にある大きな未来を感じさせてくれていました。
子供たちは、今もすぐ近くにある大きな未来です。
子供たちがきっかけをくれて、私は人の命、カラダは尊いということを伝える人になりたくて、この仕事を選んだんだと思い出しました。
でも、実は鍼灸マッサージ師となって、1度だけ本気で辞めようと思って辞めたことがあります。
資格取得後すぐに、整体師の資格を取った父と開業しましたが、翌年から、東洋内科も専門とする医師のもとクリニックでも働きました。
3年半、中国留学を決め退職することになっていた数週間前、スノーボードで両足を骨折し3か月入院することになりました。リハビリをしていた時、クリニックでの患者さんが明らかに脳血管障害、右麻痺、言語障害という姿になっていました。脈を診て、身体全体を診て、水分不足を改善する鍼灸をしていたつもりでした。彼も気が付きこちらを見ていましたが、私は少し頭を下げただけで話しかけることができませんでした。その目から、逃げました。
でもその目はずっと私に問いかけています。「お前の鍼灸マッサージ治療とはなんだ?」
その後中国に留学しましたが、SARSで帰国。自分がどうしたらいいのか分からなくなり、鍼灸師を辞めました。事務職に就きましたが、2ヶ月で鬱、3ヶ月で辞めました。
「分からないなら、わかるまでやってみよう」そう思って
治療が必要なのか、予防が必要なのか、イロイロ試しました。
鍼灸体験会、お灸教室、自分のツボ講習、マッサージ講習、みんなで体操教室、みんなでヨガ教室、保険施術、女性疾患のモニター、終末鍼灸マッサージ、、、
沢山の方が、私に関わってくださいました。沢山の思いをカラダから感じさせてもらいました。
昨年、おのころ心平先生が理事長を務める自然治癒力学校認定の月よみ師Ⓡとなりました。
月よみ師を受講するようになってすぐ、どうしたらこれと経絡を結び付けられるだろうか、最後まで悶々としていました。その悶々としたままのメモをおのころ先生に観ていただいたところ「イイね~悶々としてるね~楽しいよね~。でもさ、これをどうやって提供していく?それがセラピストの使命だから。あとは自分で決める。」
24年間鍼灸マッサージ師として生きてきた私がみなさんに提供できるのは東洋医学、ツボを使うことで自分の中の宇宙の流れを知りその力を最大限生かすカラダをつくること。それは宇宙と地球と、自分と自分のカラダの神様と繋がり、喜びに満ちたカラダになること。一人一人が喜びを生きる時、戦争も飢餓もなく、地球環境も、宇宙も、喜びに満ちるのではないかと思います。悩みも、哀しみも、恐怖も、怒りも、気付き循環して喜びに至る、そしてまた循環する。
同じところではなく常に進んで行く、これも宇宙の流れと同じだなと思います。
自分と、他者と、自然と、地球と、宇宙と、共に生きる、喜びの中で。
今「お前の鍼灸マッサージ治療とはなんだ?」そう聞かれたら
「喜びに満ちた人を創ること」そう答えます。
「刺さない鍼」も「月つぼ:カラダパワースポット」もすべて喜びに満ちた世界、カラダをつくるためです。そんなカラダ、人、世界をつくります。
「生きる」という詩に感動したこと、命の誕生の瞬間に感動したこと、それが東洋医学の自然観、人間観、宇宙観に出逢い鍼灸マッサージ師となり、月よみ師となり、全ては繋がって、今ここにいられることにおおきな喜びを感じています。そして、今、ここで沢山の人たちと繋がり、共に生きていることに心から感謝しています。
命は輝いている。共に生きよう、喜びの中で。
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