なぜ菅批判をしないのか。
読売新聞に、不可解な「独自」情報が載っている。一面のトップ。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210601-OYT1T50101/
【独自】自宅療養者の情報、地域の医療機関が共有のシステム作成へ…容体急変に即応
政府は、各地の保健所が把握する新型コロナウイルス感染症の自宅療養者の情報を地域の医療機関が共有できるよう、システムづくりに乗り出す方針を固めた。今年度中にも運用を始めたい考えで、医師が療養者の健康状態を把握し、容体の急変による死亡リスクを減らす狙いがある。
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これが昨年のいまごろのニュースならまだわからないでもない。
しかし、ベッドが足りずに自宅療養を強いられている感染者が大勢いるいまになって、「今年度中にも運用を始めたい考え」とはどういうことだろうか。
いままで何をしていたのか、と追及するのがジャーナリズムの仕事だろう。
まるで政府が「先手」を打って対策を立てているかのような書き方ではないか。
これを読むと、私などは、自宅療養者の情報を地域の医療機関が共有できていないなら、とても危険じゃないか。いったいどうなるのだろうと、不安が募るだけである。
さらに、一面には、「コロナとの戦い 転換点…編集委員 飯塚恵子」という「菅ヨイショ作文」が載っている。
日本の新型コロナウイルスとの戦いは、大きな転換点を迎えるかもしれない。
転換の要因は、ワクチンの接種が本格的に始まったことだ。ワクチンは1年前は世界のどこにも存在しなかった。菅首相は「今回は従来と違う」と意気込む。「これから3週間は、感染防止とワクチン接種の二正面作戦だ」。とにかく変異型の感染が拡大する前に、ワクチン接種のスピードを上げなければならない。
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これは、まるで菅の指揮によって、世界のどこにもなかったワクチンが完成し(日本がワクチンを製造し)、その接種によってコロナを封じることができるようになったという書き方ではないか。
まったく逆。日本ではワクチンはつくられなかった。菅はワクチンの買い付けにも失敗した。やっとワクチンの接種の「予約」がはじまった。私が通院している病院では、医療関係者の接種も終了していないどころか、はじまってもいない。
政府の「宣伝」をするまえに、現実を報道すべきだろう。
さらには、「PCR検査の全自動ロッボット」を川崎重工業が開発したというニュースは一面に載せいている。
こういうニュースを読むと、東京オリンピック前にコロナ感染者を減らすことについて、政府は真剣に考えていなということだけが伝わってくる。東京オリンピック後も感染者は増える。あるいはオリンピック後には感染者は必ず増える。その対策をしなければならない、と考えていることがわかる。
それがわかっているなら、最低限、オリンピックは中止するべきだと言うべきだ。