夏の疑惑 (サマーサスピション) #1
先週の火曜日だっただろうか。
いつものように某動画サイトを開き、いつものように猫や野球の映像を転々としていた時、不意に「君は1000%」がおすすめに表示された。
そう、カルロストシキのアレである。
アレ、というのは失礼だと十分に承知の上で、私が幼い頃記憶していた彼の、あの波に洗われた磨り硝子みたいにやわらかな声とそんなに刻まんでもよかろうと子供心に思った独特の揺れが脳裏に蘇った。
この前の週辺りにこれもおすすめに出てきたのだが、SUPER★DRAGONという方々がカバーしている「君は1000%」を聞いて懐かしくもあり、また彼らによって新鮮な楽曲として耳に飛び込み心地よく聴き込んでしまった。(「1000%」という文字を見ると仮面ライダーゼロワンに意識を奪われる軽い令和の病を罹っていたりもする)
正確にはこれは【1986オメガトライブ】の楽曲である。
ならば本家である【杉山清貴&オメガトライブ】を聞かねばなるまい、という奇妙な使命感が沸々と湧き上がり、カルロスには悪いが1000%の内の40%辺りでさよならを告げ、ある文字列で検索を掛けていた。
そう。
【サマーサスピション】
この曲が発売された頃、私は小学生だった。今考えると歌詞の意味なぞわかりゃしないのにこの曲がとても印象に残っていて、でもどちらかと言えば杉山清貴&オメガトライブの楽曲では【ふたりの夏物語】の方が当時圧倒的に好きだった。
なのに、指は【サマーサスピション】を真っ先に選んだ。
そして表示されたのは私が見たことのなかった映像。
はぁぁぁあああああ!?!?!?
す、す、杉山清貴が赤いジャケットに黒いパンツ、白いシャツに可愛い蝶ネクタイたとーーーーーー!?!?!?
杉山清貴といえば全身白でバックはマリンブルーじゃろう???と見事なまでの固定概念を巴投げにされた気分。
正直に言おう。
滅茶苦茶カッコ可愛いじゃないか!!
おう、心臓ぶち抜かれたよ!!
杉山清貴、マジヤバ杉!!(語彙力)
38年越しに撃ち込まれた弾の威力はすごい。ぶち抜かれたと思ってたら心臓に残ったままになってしまった。
そうだよ、あの時ゃああたしゃ子供だったんだよ。気づかなかったんだよ。
いや、すごく白の似合う品のある歌の超上手いお兄さんという認識はあったし好きだったのは確か。
でもこんなにも魅力的なことを今更知るなんて……
なんてラッキなのーーー!!(ポジティブ)
おお神よ。
我に与え賜うた奇跡。
それは杉山清貴&オメガトライブ。
そして【サマーサスピション】
大袈裟だと突っ込まれようがてやんでい。
某音楽祭で歌う杉山清貴の姿をこの一週間毎日目に焼き付け続けているのだ。
最早日課である。
勿論惹かれたのはそのルックスだけではないことも是非聞いて欲しい。
杉山清貴という人の稀有な声と絶大な歌唱力がまずあってのことだということを。
2につづく。