食べ物の恨みは

うちの職場は離職率が非常に高いので、退職時のお礼のお菓子をもらう事も非常に多い。
30人ぐらいの部署なのでなるべく全員に行き渡るように、と数が多めの個包装のお菓子を選んできてくれる人がほとんどなんだけど、毎回全員に行き渡ることがない。
なんなら半日もたたないうちにもらったお菓子が消え去っている。
それがみんなが大好きなおいしいやつだとか、限定でなかなか買えないやつだとか、そういうものの時は半日すらもたないこともある。
なぜかというと、うちの部署にそういうお菓子を独り占めする人がいるから。

今月も「今日で最後なんで」と退職する人にアンリ・シャルパンティエのおそらく一番量があるお菓子の詰め合わせをもらった。
たまたま休憩室でその人と2人だった私がもらって、開封してテーブルに置いた瞬間、独り占めする人がやって来た。
さすがにその場に持って来てくれた本人と私がいるから、独り占めはしないだろう、と思っていたら、お菓子の箱に手を入れて、ざざーっと一列フィナンシェを取り
自分のカバンに入れ、さらに隣のマドレーヌの一列を取り、またカバンに入れた。
持って来てくれた人と私はびっくりしすぎて何も言えなかった。
前から独り占めしてる、という噂があって、あの人がいる時はなるべくお菓子を置かないとかしていたけど、目の前で見てしまうとなんか恐ろしいものを見てしまったような気持ちになって、怖すぎた。
もらったものだから盗んでいるわけではないけど、なんかものすごくもやもやする。
 
そして今日、独り占めする人とシフトがかぶった。
休憩時間に私が「甘いもの食べたいなー」と言ったら、その人が「これあげる!」とかばんの中からこの前ごっそりと持っていったマドレーヌをくれた。 
なんともいえない気持ちでとりあえずもらったけど、やっぱりもやもやする。




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