【ヤッチャバ訪問記】三善豆腐工房 平田さん小糸在来®枝豆収穫体験記
こんにちは!
ヤッチャバ事務局のゆきです。
10月下旬、墨田区にお店を構える三善豆腐工房の平田さんが借りている
小糸在来®(以下小糸在来)の枝豆収穫体験に行ってきました。
※枝豆ならぬ豆知識※
小糸在来®の「®」は「登録商標マーク」を意味しています。
国際的に使用できるマークですが、日本では表示義務はありません。
登録している商品であれば表示は自由ですが、登録していないものに
「®」をつけることは法律違反となるそうです。
さて、話を戻しましょう!
「小糸在来」とは千葉県君津市を流れる小糸川流域で作られてきた
在来種の大豆です。
「在来種」とは、何代もの長い年月をかけてその地域の気候やその土地の風土に適応した種であり、種を採取し続けることで繋いできたものです。
小糸在来は晩生品種で、6月末〜7月上旬に種まきをして、4ヶ月ほどで収穫を迎えます。
来年には、墨田区のお豆腐屋さんは三善豆腐工房さんともう1軒の、2軒だけになってしまうそうです。
平田さんの作る小糸在来への想いも込めて、この記事を皆さんにお届けします。
千葉県君津市へは墨田区から車で1時間ちょっと。
レンタカーに平田さんと私、息子と、事務局の美森ちゃん、
そして常連さんと同乗して現地へ向かいました。
今年は10月でも暖かかったのに、
その日だけはとても寒く、服装を見誤った私たちは現地に着く前にコンビニで防寒具を購入するほどでした。
現地に着くと、そこは一面小糸在来枝豆の畑が広がっていました。
今回は平田さんと繋がりのある方を始め、ボーイスカウトの方々など総勢40名ほどの方が参加されました。
収穫体験は20年目を迎えたそうです。
皆さん手慣れたもので、
すぐにシートや椅子を広げ、大量の枝豆を枝から外す準備をしていました。
「2週間前に畑にきたときは、全然実が膨らんでいなくて収穫できないんじゃないかと焦ったよ」と平田さんは言っていましたが、
そんなことを微塵も感じさせないほどふっくらとした枝豆がなっていました。
小糸在来の特徴の1つとして
「地面に近くに実がなる」そうです。
枝豆の在来種の全般的な特徴ではあるそうですが、私も思い返せば
自分で在来種の枝豆を育てているとき、地面の近くに実がなっていました。
「コンバインで収穫すると早く収穫できるけど、地面に近いから実がたくさん落ちてしまう。草刈り機を使って1つ1つ確かめながら地道に収穫するときもあるよ」とお話してくれました。
「枝豆は枝から外した時点で味が落ちる」
と、いうことを私は知っていたので
枝付きで持って帰る気でおりました。
しかし平田さんから「大きなゴミ袋を持っておいで」と、言われていた理由がわかりました。
なるほど。本当に実だけでも45リットルのゴミ袋いっぱいになるくらいの枝豆の量。
「枝付き」なんて言っていたら、袋何十個分になってしまうかわからない!郷に入っては郷に従えの通り、
収穫体験に来ているの皆さんと、枝から豆を外す手仕事をしながらおしゃべりに花を咲かせました。
採りたて茹でたて枝豆の凄さを感じる。
畑では採りたて、茹でたての枝豆をいただきました!
味の濃さに驚きました。
チーズのような濃くて滑らかな味。
そして
「畑の肉」と呼ばれているように「タンパク質を食べている!」という重厚さを感じました。
ビールのおつまみ、という括りではなく、
枝豆の美味しさを引き出すべく、喉越しスッキリのビールがお供につく!という正に枝豆が主役に輝いておりました。
枝付きで持って帰ったものを家ですぐ茹でましたが、
畑で感じたあの美味しさとはまるで違っていました。
「本当に全部収穫できるのであろうか?」
というほど、たくさんあった枝豆もあっという間に収穫し終えました。
たくさん採れた枝豆は
ご近所さんや、息子の友達など20人以上に声をかけて配りました。
「ヤッチャバで販売をしているお豆腐屋さんが、
自分で育てた大豆を使って豆腐を作っているんだよ。
お豆腐も美味しいから、ぜひ買いにきてね」と伝えたところ、
ヤッチャバに足を運んでくれた方もいました。
茹でて食べるのはもちろんですが、
「豆漬け」という塩と唐辛子で漬け込んだ保存料理を作ってみました。
乳酸菌発酵をするので、ほんのり酸っぱさも感じられる美味しいおつまみができました。
20年続けられるということ
平田さんが小糸在来に出会ったのは、
20年前にたまたま声をかけられて行った第1回目の小糸在来の収穫体験でした。
味の素晴らしさに気づき、
「この大豆を使った豆腐を作りたい」と思い
作り手さんとコミュニケーションをとり続け、
いまの「小糸在来豆腐」があります。
そこから収穫体験は現在も続き、
一時はバスを借りて100人もの人が収穫体験に参加されたそうです。
今回は墨田区外の人もたくさんいらっしゃっていて、
皆さん平田さんの人柄や、小糸在来への思いに共感されていました。
今度、平田さんの豆腐工房にお邪魔させていただくことになったので、
平田さんの小糸在来への熱い思いをそちらをノートに綴りたいと思います!
すみだ青空市ヤッチャバ事務局
ゆき