うちのおばあちゃんのガーナ適応度
出国前、実家で過ごしていたある日、郵便局へ行ったという祖母。
👩🦰え、どうやって行ってきたの?(田舎なので、バスは1日に2本)
👵バスだよ。
👩🦰行きも帰りのバスもちょうどいいのがあったんだね。
👵いやいや、帰りは郵便局に来ていたお客さんに頼んで送ってもらったのよ。
え…???
ずうずうしすぎるよおばあちゃん…、
送ってくれた人、まじ申し訳ねえ…と私は思いました。
ガーナに来て、私の任地では、バイクタクシーが主流です。しかし、協力隊員はバイクに乗ることが禁止されているため、トロトロ(ハイエース型の乗合バス)か、流しの乗合タクシーを捕まえるしかありません。
しかし、通り過ぎるトロトロは、ほとんどが首都行きの長距離トロトロなので、「乗せて!」と頼んでも、「バイクを捕まえろ!」と断られることが多いです。乗り合いタクシーは、ほとんど捕まらないので、運よくトロトロに乗れた時以外は、いつも3キロほど歩いて職場へ向かいます。
歩いていると、よく話しかけられます。
挨拶とセットでどこから来たの?と、どこに行くのかを聞かれます。
病院のエリアから来た!と言うと、いや遠すぎやん!という感じの反応をされます。
バイクに乗らずにこの距離を歩くというのは、あんまり当たり前のことではないようです。
今日のことです。
目の前で、タクシーが止まりました。
助手席には、同じ教会のフランクが乗っていました。
👨🦲どこまで行くの?
👩🦰ハバナスホテルだよ!
👨🦲ちょうどそっちまで行くから乗って行きなよ!
と乗せてくれました。
タクシーだったので、彼はお金を払っているはずです。
遠回りしてもらったし…と、お金を払おうとすると、
👨🦲いやいやいらないよ!今度ね!
と、彼は言い、去って行きました。
帰り道も目の前で、タクシーが止まりました。今度は知らない人。
🧔♂️どこまでいくんだ?
👩🦰病院の方だよ!
🧔♂️おっけい!乗っていけ!と、
暑いし、疲れていたし、ちょっと高いけど、まあいいかと乗り込む。既に乗っていた他のお客さんとたわいもない話をしながら、目的地につく。
お金を払おうとすると、
🧔♂️いらないよ。
👩🦰ええええええええ
🧔♂️今度今度!
と言い、少し遠回りしてくれたのでしょう。彼は元来た道を戻って行きました。
こんなことが一度ではありません。
私がバイクに乗れないことを知ると、
👩🦱この車あなたの行きたい方面に行くから乗りな!と道で物を売っているマダムが運転手に交渉してくれるなんてこともありました。
お金くれよ!と、いわれる国でもありますが、いや、お金いらないよ!といわれる国でもあります。
ガーナは今週デフォルトを引き起こし、多分お金はほしいと思います。
なのに、ね。
日本は今、超高齢化社会、多分どこの自治体もお年寄りの交通手段について悩まれているのではと思います。
でも、ガーナがそうなったら、きっと自治体がタクシーの割引クーポンなんてものをお年寄りに配布しなくても、きっとみんな当たり前のように乗っていけ!と言ってくれるのかもしれない、と思いました。
そして、うちのおばあちゃんの方向同じなら乗せていけよは、超ガーナ的だと思いました。(でも、感謝は忘れてはいけません。)
当たり前ってなんなんだろう。
ガーナに来て毎日感情がたくさん動かされます。
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