No.6美術検定サポート教室始動
十年ほど前に一人で始めたアート鑑賞のワークショップは、いつの間にか楽しんでくれている人が広がっています。対話型鑑賞の一つですが、私が重要視しているのは、美術館などで本物の作品を観ること、対話を大切にすること、自発的な質問に答えることで知的好奇心を広げることです。そんなことをする人のことをアートファシリテーターと呼んでいます。
アートファシリテーターになろうかな、なりたくないけど、どんなものなのかなと思っている人のために、「アート鑑賞ファシリテーター育成セミナー」というものを昨年の10月から始めています。1クール目は終了し、ただいま2クール目実施中です。その中で、質問がありました。
「美術検定で例えるならどれくらいの級の知識が必要ですか?」
私は、美術検定1級です。合格時に模範解答に選ばれました。学芸員の資格があるので当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、そうではありません。学芸員は必要な単位取得で授与されるものですので、長期間で得られる知識です。学科試験はあったけれども、もちろん難しかったけれど、出題範囲もありました。美術検定は、どんな問題が出るかわからないので、そこはドキドキワクワクして、それに合格した時はやはり嬉しかったですよ。
そのような私が考えた答えは、「2級レベルの知識は最低でも欲しいのではないでしょうか。」ということでした。なぜなら、鑑賞や対話が終わったときの参加者からの質問は、かなり難しい質問が多いということです。自発的な質問なので、その時に鑑賞した作品についてだけではないのです。もちろん、ワークショップの準備として、前もって展覧会は鑑賞し、図録、参考文献を購入して知識は持っているのですが、それだけでは答えられない質問が多い。しかも、私の答えで、その人のアート鑑賞人生を左右してしまうかもしれないと思うと、ファシリテーターとしての答えをしなければならないと思ってしまうのです。
この答えを聞いた人たちが、「美術検定受験します」「受験は考えるけど、とにかく知識をつけたい」「すでに2級は持っているけど1級が難しくて」という人が多くおられました。
そこで、サポートする教室を開講しようということになりました。ただし、この教室の申し込みは美術検定が必須ではありません。
目的は、アート鑑賞ワークショップを運営するためのアートの知識の習得です。
お申込みは、「氏名、連絡先、もしも取得されておられるならば、取得されている美術検定の級、受験意向の有無、未定」を【美術検定サポート教室】という題で、メールを送付してください。
メールアドレス:snowchild1230@yahoo.co.jp(薮田まで)
そのほか、ご質問も同じアドレスにメールをお願いいたします。
お申し込みいただいた方には、詳しいご案内をさせていただきます。