見出し画像

駐車禁止等除外標章

Column~№72
 51歳の男性が駐車禁止の取り締まりを免れるために「駐車禁止等除外標章」を偽造したとして逮捕された。この駐車禁止等除外標章は障害を有する方に交付されるが、これをコンビニでカラーコピーして使用していたという。標章は身体に障害のある方の送迎など特別な理由に対して駐車禁止区域で駐車していても、駐車規制を除外する車を示すものとして警察が交付しているものだ。
 今回逮捕されたのは元スポーツ選手だったと言うが、身体に障害を持つ方々をどう思っていたのだろうと理解に苦しむ。併せて標章を特権的な感覚で受け止めていたことを残念に思うのと同時にこの報道を受けて模倣犯のような人間が現われないことを切に願う。
 話は換わるが商業地などで車椅子のマークで示した障害者用の駐車スペースがある。基本的には青色で示されているが、これについては車に表示できる同じタイプのものが売られている。車に表示できるものも商業地で示しているのと同じように青色で車椅子のマークになっているが、これは警察が定めた正規な標章ではない。
 警察が正規に定めている標章は「身体障害者標識」、別名では「身体障害者マーク」とも言うが、これもベースは青色だがマークは「白色の四つ葉のクローバー」になっている。参考に「聴覚障害者標識」と言うマークもあり、これは緑色をベースに黄色の蝶々のマークになっている。
 青色に車椅子を表示したマークは言い換えれば「ピクトグラム」と言った方が分かりやすいかもしれない。ピクトグラムは伝えたいことを視覚的にシンプルに図形や記号で表示したものである。したがって青色に車椅子のピクトグラムは量販店で自由に購入することができる。
 この警察が正規に定めた身体障害者標識を理解している方は少なく、世間では青色の車椅子表示が正規な表示だと勘違いしている方も多い。初心者標識(初心者マーク)や高齢運転者標識(高齢運転者マーク)は広く知られているが、身体障害者標識や聴覚障害者標識の認識率は低いため広く普及する必要がある。
 ただ子供を乗車させている表示もそうだが、正規な警察が定めた標識(マーク)ではないが周囲のドライバーに注意喚起させるための表示としては交通安全意識の向上に役立つものと感じている。

いいなと思ったら応援しよう!

本郷矢吹
 みなさんのサポートが活動の支えとなり、また活動を続けることができますので、どうぞよろしくお願いいたします!