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PPP的関心【読み返した本について。大曲駅前の利活用検討活動をきっかけに】

本来的な私(もしくは合同会社RRP)の活動内容は「人を応援する」という立ち位置で仕事をすることが多いのですが、稀に応援するという立ち位置を少しだけはみ出した取り組みも行うこともあります。その一つの取り組みがJR大曲駅西口土地利活用検討会議に対するコンサルPJへの参画です。
先日、調査提案活動の第一弾としてJR大曲駅西口土地利活用検討会議主催(運営は株式会社See Visions)した講演会「大曲駅前の余白をどう使う?」@大曲に参加してきました。
*写真は講演会当日の様子

とある本を思い出すきっかけとなった大曲との関わり

新幹線も停車する東北エリア内のJRの主要駅の一つ大曲駅の真前に「低利用でほぼ空き地状態」が続いていた遊休地があります。この検討会議は地元の商工会議所が先の述べた土地の民間地権者、行政地権者に声をかけ組成された会議体です。
この会議体の目的は大きな割合を持つ地権者様の意向(民間所有の敷地でありながら「地域に貢献する使い方」を考えてほしいという意向)を反映することです。その意向を反映するのにふさわしい利活用の可能性調査・提案の取りまとめを引き受けた企業(株式会社See Visions)にお声がけいただいてPJチームに参加させていただくことになった、というのが関わりのきっかけです。
ただ今回の記事はプロジェクトのことを詳細に伝えることが主旨ではなく、この活動に関わることになって改めて手に取った一冊の本について書こうと思っています。

読み返した本。『ゆっくり、いそげ』

先ほども少し触れたように、今回のプロジェクトが地域の社会(関係性)や住民に求められる使い方、特に「将来・未来の」地域社会(関係性)や住民にとってどのような使われ方が良いかを検討することが目的ではあります。

とそんな時に書棚の一冊に目が止まりました。2015年の新刊で少々古い本ではありますが、今回のPJに関わるにあたって、時間の限りがある中で大きな目標を目指すが故に目前の人・もの・ことに気を配り丁寧に進めなくてはと思い出させてもらいました。

相当強引ですが(笑)、今回のPJでもそうであるように、PPP的な取り組みでは官民の役割の違いや地域の関係性の違いがあることは求める未来も違うのは当然で、だからこそ目前の人・もの・ことに気を配り丁寧に進める姿勢が重要だと改めて気を引き締めたという次第です。
改めて読んでみて、今回のPJ活動にも活きそうな(そして意識をしておくべきだと思う)文章を、自分用にメモしておこうと思います(お読みいただいている方にはほぼ関係ないような話題ですみません。恐縮です)。

「値段が高かったとしても、そこに別種の価値があればいい」ーそれはそうだとしても、それが知り合いにしか買ってもらえない価値だとすると、それではきっと経済・経営は成り立たない…
だから「不特定多数」でもなく「特定少数」でもなく、 「特定多数」。
…略…
提供する価値が、直接の知り合いでなかったとしても買ってもらえるようなものであること。つまり、他者と比較され、競争する環境の中でも選ばれる存在であること。

…ちょっとした望みも、「収益の最大化」「リスクマネジメント」といったシステムの要請の下では、多くの場合実現化しない。
…略…
不特定多数ではなく特定多数の参加者を想定する。そうすることで金銭換算しにくいようなものも含めて「特定の人々にとって大事な価値」を取り扱えるようになる。

書籍より抜粋

金融の可能性と特定多数との顔が見える関係作り

本の中には、震災復興の際のクラウドファンディングの事例を紐解き、お金の出し手と受け手のマッチングの際に「顔が見える」関係が作られ、それにより対象の事案(例で言えば震災からの事業再建)が自分事になり、金銭的価値を補完する新たな価値(喜び)になる、といったことが書かれています。

今回のPJはある意味(ほぼ)民間事業ではあるものの、このような考え方をどのように装着するか、実現するかといったことは重要だと思いました。

そのようなことを踏まえつつ大曲のこれからを地域と一緒に考えていこうと思います(なぜここで宣言?笑)。


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