PPP的関心2024【フードデザート(食の砂漠)という言葉と再開発】
今回は自分向けにの記録メモ、かつちょっと前のニュース記事をネタにした投稿で大変恐縮ですが 、2ヶ月ほど前(昨年の年末)のニュースで見つけた自分の中ではインパクトがあった言葉があります。
その言葉は『フードデデザート』です。
フードデザートとは
記事中でも紹介されていた研究、「東京都心部における高所得層の増加に着目した低所得層の買い物困難化メカニズム ―ジェントリフィケーションが進行している港区麻布・高輪地区を対象に―(2020 中村,浅見)」でも、郊外や地方でのアクセス問題というよりも,再開発事業の進展による経済的格差の拡大によるジェントリフィケーションによる問題という視点で切り込まれています。
参考まで)ChatGPTにも現象の原因と影響も聞いてみた
こういう使いみちが適当かわかりませんが、ChatGPTにフードデザート現象が起こる原因と影響について聞いてみました。以下はその回答です。
都心部のフードデザート。
ジェントリフィケーションと再開発
中心市街地の空洞化が人々の営みを縮小、停滞させることで地域の価値(都市的アメニティの存在による暮らしを営む場所としての魅力やその結果としての市場価値)を低下させてしまうことへの対処の選択として行われるのが再開発だとすれば、その目的そのものは全く否定されるものではないかもしれない。ただし、再開発をどこまでやるか(混在の許容、余地の残し方)、どういう手順でやるか(価値創造の積み上げ)について無配慮に進めすぎることがフードデザートのような問題を短い時間の大きなインパクトで顕在化させるのでしょう。
再開発。どこまでやるかどうやるか
エリアリノベーションによる価値の積み上げと再開発
以前、渋谷のMIYASHITA PARKを非常勤を務める大学の研究会で訪問した際の記録をnoteに書きましたが、その中で
といったことを書きました。まさに再開発の必要性を後押しするような書き振りなわけですが、一方で「どこまでやるか」「どうやるか」について私は以下のような価値循環を踏まえることも大事だと考えています。
上の図では、投資すれば需要は後からついてくるという発想で投資回収の見込みも考えず拙速な先行投資をすることはかえって地域の魅力と価値を低下させる原因になりうる、ということです。むしろ人口や社会構造が変わった現代においては、まずヒトモノカネの循環を埋め込みその結果起こるキャッシュフローをを回収源泉として投資をするような「余地の残し方と循環を考えた時間軸」を考慮することが大事ではないかという対比を示しています。
アップタウンとダウンタウンが鮮明でないミッドタウン型地域での再開発は・・・
加えて、東京や大阪の超都心のようなダウンタウン(繁華街、商業集積街、CBD… )とアップタウン(住宅街)がある程度鮮明な場所ではその集積の程度や密度を高めることは一つの選択かもしれません。
ただ、「ミッドタウン」的な職・住の区域や機能の混在しているような都市で超都心モデルを引用することは元々混在することで得ていた地域の機能的な特徴や恩恵が消されてしまう可能性もありそうです。
冒頭の麻布や高輪は地域で小さな経済が循環していたアップタウンエリアのダウンタウン化による弊害という見方もできそうです。
自分の記録的にツラツラと書きましたが、結局一つの考え方を示すという域をでる記述でもなく、じゃぁ具体的にどうすればいいのかを示すこともない呟きでしたが、フードデザートという「問題」を認識することで、再開発にあたってどこまでやるか・どんな手順でやるかを今一度考えておきたいなということで。今回はおしまい。
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