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「完全独学」で資格取得という幻想 2
【単発シリーズ#13】
前回、資格取得に向けて「完全独学」をすべきか否かについて言及しました。その中で、筆者は「一定の例外を除き」とエクスキューズしましたが、今回はその「例外」について補足したいと思います。
筆者が考える例外は、大きく分けて2つです。それぞれ順を追って説明していきます。
1つ目の例外:「完全独学で取得した」に付加価値を見出す人
これは、「完全独学で取得した」という事実そのものに価値を置いている方を指します。たとえば、SNSや YouTubeで「完全独学で取得しました!」というタグ付けをしたい方。そうです。あの、「完全独学で〇〇個の資格取得!」といったキャッチフレーズのやつ。別にこれをディスっているわけではありません。むしろ、これも立派なSNS戦略の一環だと心得ています。つまり、誤解を恐れずに言うと、取得した資格を活用したその先のビジョンがあるわけではなく、「完全独学で取得した」ことを発信したその先のビジョンを描いている方には、有償教材は逆に避けるべき障害と言えます。
2つ目の例外:資格を「取得する」ことが目的そのものになっている人
俗にいう”資格マニア”が該当するでしょう。要は、資格を「取得する」こと自体が目的であり、取得した資格を実益に活かすつもりがない場合です。これも本質的には1つ目の例外と同じ話かもしれませんが、要するに投じた費用を回収する計画がないならば、有償教材を購入すべきではないという結論になります。
それ以外でも、現実的な問題として「本当に数万円の出費すら厳しい」という物理的に購入が不可能な方もいるでしょう。ただ、そのような状況下にいる方は資格取得をしている場合ではありません。まずは生活基盤を安定させることを優先しましょう。
以上のケースを除いては、ほぼ例外なく完全独学よりも有償教材を購入して効率的に学習する方が望ましいと考えます。前編(「完全独学」で資格取得という幻想 1)でも述べた通り、これは「教材」にお金を払うのではなく、「効率=時間」を買うという感覚です。特に、全く予備知識のない分野に挑戦する場合は、全体像や基礎概念を自力で理解するだけで非常に多くの時間がかかります。
また取得しようとする資格が投資額に見合わないのであればそもそもその資格を取得する価値が危ういですよね。近視眼的ではなく、長期的な視点で判断するようにしましょう。