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チンチン電車(病院時代)

 時々、皮膚の下に丸く硬い玉のようなものが入っているち○ち○に出会う。

 何、入れたの?と尋ねても「へへ~?」と笑って誤魔化されたり「若気の至り」等とはぐらかされたり。

 何を入れるにしても(良い子はまねをしてはいけません)これは立派な外科的処置である。
 皮膚を切開、異物を入れて縫合し、感染を起こさないように管理するのは素人には荷が重かろう。麻酔だって必要な訳だし。

  誰がやってるんだろうなあ。

 別にそのことについてとやかく言うつもりはないが、稀に泌尿器科を巻き込む一大事となる場合がある。気をつけようね。

 ち○ち○が痛むと言って受診された方。

 直径7~8センチにも膨れ上がったち○ち○は異様な形に変形し、触るとあちこちに硬いしこりのようなものが触れる(びっくりした~!)

 聞くと、ずっと以前にち○ち○の皮下に樹脂のようなものを注射したのだそうである。

 それが時間の経過とともに変形し、皮膚の下をあちこち移動し、その移動先で尖った部分がチクチクと痛い・・って、知らないよ!

 世の中にはいろいろな病気があり、自分の不注意で罹ってしまう病気だって少なくないが、これはどう考えても最初から最後まで自分がやらかしたことで、1%だって病気の要素は含まれてないだろ。

 結局、何とかしてくれ~と泣きつかれ、異物摘出を試みることになった。

 皮下に入れた真珠なんてのは比較的容易に摘出が可能である。
 ところがこれはもとは粘っこい液体で、ち○ち○の皮下組織に広くしみこんで固まっており、しかも周囲と強固に癒着している。
 
 ちょっとした切開創から簡単に取れるような代物ではではないのである。

 あっちを切ってはピンセットで少しずつ取り出し、こちらを切開しては鉗子でほじくり出す。

 大きな開腹手術でもないのに相当の時間を費やし、可能な限り異物は取り除いたが、その結果、ち○ち○は傷だらけ。

 縦へ横へと走るいくつもの縫合線を見ながら「電車の路線図みたいなち○ち○になっちゃったなあ」という私の言葉を耳にした看護師。

 私に向かって小さな声で

 「チンチン電車」


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