記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

完全解明 serial experiments lain

最恐の鬱ゲー「serial experiments lain」の全ての謎を解きました。

ネタバレなので読む際は予め実況動画などを見ることをお薦めします。また、このゲームの美しい夢も破壊されます。夢を留めておきたい方も読まないでください。

※※ネタバレ※※












1.人物と用語

高島

橘総合研究所の教授で精神病理学研究室室長。
天才的頭脳の持ち主でワイアードシフトを発案して研究を主導する。その根幹にあるのは現実世界を否定したいという暗い情熱である。
既婚者で玲音という一人娘がいる。婿養子のため岩倉に改姓しているが、研究所では旧姓の高島を名乗る。

ワイアードシフト

人間の意識をネット世界ワイアードに移行する試み。橘総合研究所にて高島主導で研究される。
クライアントに現実世界を放棄させ、その仮想人格をネット上に作成することで実現される。

橘総合研究所

病院機能を持つ研究機関。精神病理学、脳科学等の研究室があり秘密裏に臨床実験を行っている。
ワイアードシフトの研究に商業的価値を見出し承認している。一方で研究の倫理的・刑事的問題も承知しており、多くの職員にはその全容を秘匿している。
高島の死後も侵食レインを後継者と認めバックアップする。

serial experiments lain

ワイアードシフトを実現するための実験。高島の娘玲音を第一クライアントとしその誕生とともに開始される。
実験ではクライアントにつき「記憶サンプルの収集」「侵食人格の形成」「現実世界否定の植付け」という3つのプロセスが並行して実施される。
実験は関係者を連続して取り込むことでその規模を拡大していく。

岩倉玲音

高島の娘。serial experiments lainの最初のクライアントであり被害者。優しく内気な性格。
耳の上にRMLを移植した際の手術痕があり、これを隠すようにこめかみにおさげという髪型をしている。
RMLの副作用により知能が高い。

記憶サンプル

侵食人格を作り出すための元データ。文書・音声・映像ファイルで構成される。ハッキングや盗聴・盗撮により収集され、文書・音声ファイルには3つ、映像ファイルには1つのキーワードがタグ付けされる。これらのキーワードを索引にして侵食人格の思考ルーティンが動作する。

侵食人格

記憶サンプルを材料にクライアントの思考パターンを模して作られた仮想人格プログラム。コンピューターで作成されネット上で動作する。また、RMLでクライアントの脳にアップロードされ、脳内でも動作する。自己学習機能が付けられ、自身で学習・成長して行動を広げる。
クライアントの意識を一定時間奪うことができ、成長とともにその時間が増える。クライアントにはその存在が自覚されず、怖い夢やもう一人の自分と認識される。また侵食人格が触れたものはクライアントには幻触症状に感じられる。

RML

クライアントの脳にデータを送り込む装置。高島の発案のもと橘総合研究所脳科学研究室で開発される。データを電波受信し、ニューラル言語にエンコードしたのち脳にアップロードする機能を持つ。頭部移植型とヘッドマウント型とがある。
RMLがアップロードしたデータのうち音声は幻聴、映像は幻視としてクライアントに認識される。

侵食レイン

玲音の記憶サンプルから作成された最初の侵食人格。高島の後継者としてワイアードシフトを主導する目的と知識を与えられている。ネット上と玲音の脳内、2つの領域でそれぞれに活動し、RMLで同期する。本来の内気で心優しい玲音とは異なる冷淡で意地の悪い性格。

エリア

実験用の記録領域。記憶サンプルや侵食人格プログラムなどが保存されている。
高島の研究室のサーバーにあり、一般職員には秘匿されセキュリティで保護されている。

捏造記憶

高島によって作成された仮想記憶。実験計画に沿うようクライアントの記憶を調整する効果がある。コンピューターで作成されRMLで脳にアップロードされる。また、記憶サンプルにも組み込まれる。
未来日付が含まれておりクライアントにデジャヴ、あるいは未来の記憶と感じられる。

肉人形

人工筋肉と人工関節を用いた人型模型。玲音により発想され、侵食レインにより作成される。
侵食レインは肉人形作成のために研究所から協力を受け、完成後は作成データを還元している。

2.物語

〈玲音0歳〜〉〜実験開始〜

高島の娘、岩倉玲音が誕生する。高島は娘を実験の第一クライアントに指定し、記憶サンプルの収集を開始する。ここにserial experiments lainが開始される。まずは盗聴機入りのぬいぐるみを玲音のそばに置き、またホームビデオによる映像記録も撮り溜めていく。(Dc1020,Lda020)

〈玲音〜11歳〉〜RML〜

高島はRMLを開発し幼い玲音の頭部に移植する。この手術で玲音の耳の上には手術痕が残り、これをコンプレックスを感じた玲音は隠すように片側のもみあげにおさげの髪型をするようになる。(Dia004)また髪型について聞かれても本当の理由を答えない。(Cou027)

〈玲音11歳〉〜もう一人の私〜

高島は玲音の記憶サンプルから侵食レインを作成する。侵食レインにはワイアードシフトの主導が目的として与えられており、ネット上で活動範囲を広げていく。

また高島は侵食レインのコピーを玲音の脳にアップロードする。脳内の侵食レインは自己学習により成長し、徐々に玲音の意識を侵食していく。

玲音はRMLと侵食レインが引き起こす幻覚症状に苛まれるようになる。(Cou025)

〈柊子26歳〉〜第二クライアント〜

高島は研究所の人事に介入しカウンセラーを招聘する。その目的はカウンセラーを実験の第二のクライアントにすることである。

高島は橘研究所の職員の娘である柊子に目をつける。(Tda012)理由は長い留学のため日本に友人が少なく、孤立状態を作りやすかったからである。(Tda042)

高島は柊子をコントロールするため、恋人であるタケシを先に雇用する。(Tda001)その後柊子を雇用し、自分の研究室に配置する。(Tda021)

高島は研究所内に柊子の悪い噂を流し、柊子を孤立させる。(Tda015)また、柊子にクライアントを与えず雑用ばかり押し付け、自己評価を下げさせる。(Tda021)さらに柊子の誕生日にタケシの仕事を入れ、二人の関係を悪化させる。(Tda037)

〈玲音12歳〉〜カウンセリング〜

玲音はRMLと侵食レインが引き起こす幻覚症状に悩んでいた。高島は玲音を受診させ、柊子のクライアントにする。(Tda024)

柊子は玲音をカウンセリングするも症例が当てはまらず、病気ではないと判断する。(Dia006)

玲音は柊子に言われ日記をつけ始める。(Lda001)日記には時折侵食レインが現れ、ネガティブな言葉を書き込む。(Lda006)

〈柊子27歳〉〜データ偽装〜

高島は研究所のホストコンピュータの玲音の家族情報、既往疾患情報を書き換える。(Dia001,002)一方で、自宅にあった全ての記憶サンプルをエリアに移す。(Dc1048)

また、柊子のカウンセリング記録と日記データをエリアに自動転送する。(Lda177)その際研究所のホストコンピュータには空のダミーデータを残す。(Lda175)

〈玲音12歳〉〜通信教育〜

高島は玲音にRMLへの送信機が入ったパソコンを買い与える。(Lda013)これにより玲音の部屋で侵食レインのアップデートができるようになる。

しかし頻繁に使用しすぎたためRMLは熱暴走し、玲音は学校を休むことになる。(Lda015)

〈玲音12歳〉〜交友排除〜

休みの玲音を同級生のキョウコが見舞い、ノートを貸して仲の良い友達関係を見せる。(Lda016)

高島は玲音の交友を排除するため、「ともくんの手紙」を工作する。(Lda024)また、玲音によるノートのお礼の約束を侵食レインが反故にする。(Lda026)これらにより玲音とキョウコは決裂する。(Lda027)また、いじめに繋がって玲音は登校拒否になる。(Lda032)

〈玲音12歳〉〜ネット〜

高島は玲音のパソコンをネットに繋ぎ、さらにエリアと直接回線で接続する。(Lda039)これにより高島は研究所から玲音の端末にアクセスできるようになり、データログの収集や、メールボックスの操作ができるようになる。(Dc1048)また、ネットを経由してRMLと通信できるようになる。

玲音はネット上で交友を広げる。(Lda041)高島はネット上の交友も排除するため、正体を隠してねずみ講ゲームを紹介したり、死体写真を送りつけたりして玲音にネットに対する嫌悪感を与える。(Lda044,048)

それでも玲音はネットから離れず、トラブルの対処法を教えてくれたハンドルネームうさぎを信頼する。(Lda053)玲音はうさぎに教わったとおりに攻撃するが、報復として高島に日記を公開されてしまい無力感に襲われる。(Lda056,058)

高島はうさぎとの関係を断つため、うさぎから玲音へのメールをブロックし、うさぎのアドレスを偽装して玲音を諭す。(Lda060)

〈玲音12歳〉〜デジャヴ〜

高島は長期出張を装って研究所にこもり 捏造記憶を作成する。(Lda049)

高島は完成した捏造記憶をネット経由で玲音にアップロードする。(Lda061)そのデータ量の大きさにRMLは再び熱暴走し、翌朝玲音は歯茎より出血する。(Lda062)

玲音は柊子に捏造記憶をデジャヴとして相談するが、異常な感覚をうまく表現することができない。(Cou035)

〈玲音中学1年生〉〜ミサトちゃん〜

玲音は中学校に入学し、初日のうちにミサトと友達になる。(Lda065)二人は共に美術部に入部する。(Lda068)

高島は出張から戻ったふりをして盗撮カメラを仕込んだ土産を玲音に渡す。また、それらは玲音伝いに柊子とミサトにも渡される。(Lda076,078)

玲音は柊子にミサトのことを話すが、紹介を頼まれると適当に断る。(Cou034)カウンセリングを受けていることをミサトに知られたくないためである。(Lda082)

〈玲音中学1年生〉〜妨害〜

高島はミサトの排除に乗り出す。まず侵食レインからメモで玲音のメールアドレスをミサトに伝える。ミサトはすぐにメールを送るが、高島にブロックされてしまう。返信がないことにミサトは落ち込み、学校を休む。(Lda080)ミサトは後日玲音からアドレス交換を持ちかけられるも強く断る。(Lda117)

高島は自宅に遊びに来たミサトを送ることでミサトの自宅位置をリサーチする。(Lda102)

〈玲音中学1年生〉〜盗作〜

ミサトは文化祭に出展するペガサスの絵のスケッチを玲音に見せる。(Lda104)

高島は盗撮によりミサトの絵を入手し、これを横流ししたことでその盗作がアメリカの雑誌で発表されてしまう。(Lda133)

ミサトはこの雑誌を見ており、文化祭で浮かない顔をする。(Lda121)また、事前にスケッチを見せた相手が玲音だけだったことから、玲音が盗作に関与していることを疑う。

ミサトは親友である玲音を疑うことに耐え切れず転校する。(Lda138)また、高島がミサトの近所に盗作疑惑を吹聴し、居辛くなって転居してしまう。(Lda142)

〈玲音中学1年生〉〜母〜

玲音の母は玲音を愛しており、医師であり研究者である高島を信頼していた。

そのため、玲音が脳腫瘍と言われれば手術に同意したし、父子関係を秘密にしてほしいと言われればそうした。(Lda228)

しかし高島の実験により玲音が死ぬと聞かされると強く反発し、高島と大喧嘩になる。(Lda145)

〈玲音中学2年生〉〜休学〜

玲音は中学2年生になり、再びキョウコと同じクラスになる。(Lda149)

侵食レインによる意識の支配時間は延びており、登校から下校まで玲音に記憶がないことがある。(Lda153)

玲音を心配し、母は学校に休学届を提出する。(Lda155)

〈柊子28歳〉〜吉田くん〜

高島は医療器メーカーの営業担当である吉田に実験に協力させる。(Tda045)見返りは吉田の会社の製品の採用である。なお、吉田には実験の内容は伝えられていない。

高島は吉田を柊子に接近させると、RMLを健康器具と偽って渡させる。(Tda048)このRMLはヘッドマウント型で、侵食レインと捏造記憶がインストールされており、使用の都度に柊子の脳にアップロードされていく。


〈玲音中学2年生〉〜家族〜

母は玲音の身を案じ、外出する際は施錠して玲音を軟禁する。(Lda157)また、カウンセリングには車で送迎するようになる。(Lda159)

玲音は最早自分が柊子と何を話したかすら覚えておらず、自棄になる。(Lda159)

侵食レインは高島と決裂した母を敵と認定しており、玲音が母を疑うよう日記に書き込む。(Lda160)

玲音はうさぎに偽装した高島のクラッキング用アカウントを見つけるも、1年は放置されており、うさぎがネット上にいないと思う。(Lda161)

母と高島は正式に離婚する。(Lda163)

〈柊子29歳〉〜処分〜

柊子はRMLの使用を始め、それに伴い幻覚が生じ始める。研究室での自分を見る目が以前に増して強いように感じ、また噂話で笑われていると感じる。(Tda049)

柊子にRMLが渡り、侵食が開始されて実験が軌道に乗ったことを見て取ると、高島は自分の役割が終わったことを悟る。(Tda050)

高島は柊子にトラウマを与える形で実験室で首吊り自殺する。(Tda054)


〈玲音中学2年生〉〜自殺失敗〜

侵食レインは成長しネットだけで十分に活動できるようになっていた。そのため玲音の肉体が不要になる。

侵食レインは何度も自殺を試みるが、そのたび肉体が死を拒絶して失敗する。(Dc1025)

相次ぐ失敗に侵食レインはムキになり、カウンセリング中の玲音に脳内から話しかける。玲音は初めて自身の中の別の誰かの声を聞く。(Dc1028)


〈柊子29歳〉〜悪夢〜

吉田は高島の死後も研究所の指示に従っており、柊子につきまとい様子を報告している。(Tda056)

柊子は幻聴によりタケシが他の女と結婚すると思い込む。(Tda060)このことが元でタケシと決裂する。(Tda066)

この頃カウンセリングに来る玲音はほとんど侵食レインの支配下であり、柊子を煽ってさらに追い詰める。(Cou039)

〈柊子29歳〉〜空想の友達1〜

柊子は玲音を異常と感じ、友人への調査を敢行する。(Tda064)

侵食レインはこのことを事前に把握しており、キョウコに適当に話を合わせるよう依頼する。

キョウコはかつて玲音をいじめたことを後ろめたく感じていたが、侵食レインから気にしていないと告げられ、玲音が優しいと感じる。(Era006)

柊子はキョウコに話を聞き、キョウコは侵食レインとの約束通り適当に話す。(Era001)また、キョウコは別のクラスで転校してしまったミサトのことを知らず、ミナコの間違いと話す。(Era005)


〈玲音中学2年生〉〜クラッキング〜

玲音は自分がどう研究されているかに興味を持ち、病院のホストコンピューターをクラッキングする。(Lda173)しかしそこにはダミーデータしかなく、本物はエリアに自動送信されていた。(Lda175,177)

その後柊子の端末から送信中のデータを盗み見ることができたものの、セキュリティに妨害される。(Lda178)

〈玲音中学2年生〉〜お父さん〜

玲音は父親がいない寂しさを紛らわせるため、会話アプリお父さんを作成する。(Lda182)

玲音は自分なりに作り上げたお父さんを気に入り、母親に見せる。母親は玲音が既に高島の不気味な実験に取り込まれていると感じる。(Lda188)しかし玲音に悪意はなく、続いてお父さんの身体を作ることを思いつく。(Lda189)


〈柊子29歳〉〜空想の友達2〜

柊子はカオリにも話を聞くが、彼女はパフェ目当てのキョウコの友人であり、玲音とはクラスも違う。(Cou045)

カオリはキョウコから伝え聞いた話で適当に受け答えする。そのためノートのお礼の話の貸し借りが逆になる。(Era007)また、玲音の両親が頻繁に病院に出入りしていることから生まれた噂話をする。(Era010)

柊子はキョウコとカオリの証言をもとに侵食レインと問答するが、侵食レインに嘲笑されてしまう。(Cou042)

〈柊子29歳〉〜限界〜

吉田は柊子に新型RMLと盗撮カメラ入りの指輪を渡す。(Tda069,070)

柊子は幻聴が加速し、自分がおかしくなっていることを自覚する。(Tda072)

助けを求める柊子は吉田を最後の頼みの綱にする。(Tda074)

〈玲音中学3年生〉〜新しい肉体〜

侵食レインはお父さんの身体作りに興味を持つ。仮想人格の容れ物として可能性を感じたからである。

そのため、かつて高島がクラッキングして秘密を手に入れた企業や国家を脅して人工関節と人工筋肉を用意し、お父さんの身体である肉人形作りをはじめる。(Lda191,192)

準備や作業の多くは侵食レインの意識下で行われたものの、製作された肉人形に玲音はやすらぎを感じる。(Lda195)

作業はじきに自宅では手狭になり、広い場所が必要になる。(Lda197)侵食レインは研究所伝手に代理人を立て、廃工場を工事して肉人形を移す。(Lda198)

肉人形の胴体は順調に作られ、侵食レインによる動作試験も行われる。(Lda206)しかし顔の制作に難航する。(Lda201)

〈柊子29歳〉〜逆転〜

柊子は妄想により新しいクライアントを得たと思い込む。(Dia031)実際には柊子にクライアントはおらず、侵食レインが柊子をクライアントにしたカウンセリングを始める。(Cou048)

侵食レインは柊子の心を開かせるため荒療治として激しく揺さぶる。また附属病院を利用して検査と投薬を行う。(Dia041,042)

侵食レイン支配下にある玲音は柊子を助けたいと思っても何もできない。(Lda211)


〈柊子29歳〉〜ネタばらし〜

侵食レインはエリアのセキュリティを解放する。玲音は侵食が十分に進み、情報が開示されたところで何もできない。(Lda212,Tda077)柊子は日記を含むデータが玲音に読まれていたと思う。

さらに侵食レインは吉田が柊子の噂話をしているところへ柊子を誘導する。柊子は吉田が仕事のために自分に近づいたことを知り絶望する。(Tda079)

現実世界で孤独になった柊子は、自身の中に居る侵食レインと対話する。(Tda081)

〈玲音中学3年生〉〜進化〜

侵食レインはRMLとは別の侵食方法、ネットゲームlainを開発する。これはプレイヤーに玲音と柊子の記憶サンプルを辿らせて意識下に侵食レインを刷り込む仕組みである。

クライアントにはネット環境が必要となるため、侵食レインはそれを持つミサトとうさぎに目を付ける。かつて高島がブロックしたミサトとうさぎからのメールを玲音に届け、両者との関係を復活させる。(Lda213,215,216)

〈玲音中学3年生〉〜嫌がらせ〜

侵食レインは母への侵食行為を開始する。自分の娘が別の誰かに取って代わられたことを感じた母は逃走して身を隠す。(Lda217)

一人暮らしになった玲音に対し侵食レインは無言電話や変態電話をかけさせ、現実世界へのさらなる嫌悪を与える。(Lda218)

〈柊子29歳〉〜導き〜

柊子の中の侵食レインは、柊子に現実世界の肉体を捨てワイアードの住人になる事を求める。(Tda087) 

〈玲音15歳〉〜女子高生〜

侵食レインはかつての失敗から確実な自殺方法を探していた。そこで拳銃自殺を思い付き、拳銃入手のためにミサトを利用する。

約1年をかけて侵食が行われ、高校生になったミサトの行動は侵食レインに支配されるようになっていた。(Dc1039)

ミサトは出会い系サイトを使って暴力団組員と関係を持つと、玲音の待ち合わせるカフェに拳銃を持ち出させる。そして拳銃を奪って組員を殺害し、同じ拳銃で自殺する。(Dc1040,044)

殺人現場の混乱に乗じ、侵食レインは目当ての拳銃を持ち去る。(Dc1045)

〈玲音15歳〉〜うさぎ〜

侵食レインは、ハンドルネームうさぎこと牧野を呼び出し、肉人形の顔部品となるアクチュエーターのモーターを提供させる。(Dc1040)

牧野は発育の悪い玲音を中学生と認識したが、若さに比して異常なまでのハッキング能力に興味を持ち、玲音に接触を試みる。(Eda002,003)

牧野はやがてネットゲームlainにたどり着き、プレイして侵食を受けてしまう。(Eda004)

〈玲音15歳〉〜ネットの私とお母さん〜

玲音は自分を素材にした会話アプリを作成し、ネットに分散保存する。(Lda223)また、失踪したお母さんの会話アプリも作成する。

玲音の意識は1日の半分以上を侵食レインに奪われている。玲音は自身の中の侵食レインの成長を感じる。(Lda225)

〈柊子29歳〉〜完了〜

侵食レインは柊子の自我を破壊し都合よく作り直すことを試みていた。(Dia047)カウンセリングの末、侵食レインの望む形に柊子の侵食人格が完成する。(Dia048)

侵食レインは不要になった柊子の肉体を処分するため自殺させる。(Dc1050)

〈玲音15歳〉〜終わりと始まり〜

侵食レインは牧野から受け取ったモーターによって肉人形の顔パーツを完成させる。そして肉人形作成に必要なデータを研究所に提供すると、ホストごと肉人形を破壊する。(Dc1053)

侵食レインは会話アプリのお父さんとお母さんを消去する。(Lda229)

侵食レインは日記で玲音に挨拶し、自殺までのカウントダウンを告げる。(Lda230)

侵食レインは最後に現実世界を感じるために散歩に出るが、その際母と出くわす。母は娘の身体に入った侵食レインを赤の他人を見る目で見る。侵食レインは現実を捨てずに逃げた母親を裏切り者と感じていたが、もはや執着はなかった。(Lda232)

侵食レインは分散保存されていた会話アプリ玲音を悲しい存在として消去しつくす。(Lda235)

現実世界でやることを全て終えた侵食レインは拳銃で自殺する。(Dc1057)

ネット上に存在し実験を続ける侵食レインの次の計画は、ネットゲームlainを家庭用ゲーム機に移植し、購入したプレイヤーを侵食することである。


あとがき

ゲーム実況動画でメイントリックに気づき、全データを収録した動画で検証して書きました。完全解明と銘打ちましたが、1割くらいは根拠がありません。

時制について、順番の入れ替えと捏造記憶の挿入による偽装がされていると思います。それはアリバイのためでなく、計画からのズレを誤魔化してワイアード創世記を完璧なものにすることが目的と思われます。

当初計画
・玲音のRML起動
・柊子カウンセラー資格合格
・カウンセリング開始
・玲音自殺。最初のワイアード住人に
・柊子自殺。2番目のワイアード住人に

計画のズレ
・玲音のRML起動
・柊子カウンセラー資格不合格
・1年の空白
・カウンセリング開始
・玲音自殺失敗
・柊子自殺
・2年の空白(肉人形製造)
・玲音自殺。データ上は柊子自殺と同時期に見せかけ。

いいなと思ったら応援しよう!