パワハラハラ
扇風機の話から。
扇風機って発明された当初は画期的で皆が感動したのは間違いない。当たり前の話。
ベタッとした青色のファンがブンブン音を立てて回る。枠はメッキがかかった銀色で、簡単に指が通ってしまうのが時代を感じさせる。
外観はどうあれ団扇(うちわ)で仰がなくていいんだし、暑さに悶える日々から見れば充実した生活が送れた。
昔はそうだった。
現在の扇風機はばシュッとした外観、なんだかとてもオシャレ。コンパクトで可愛いものもある。
技術の進歩の後はオシャレが進む。
携帯もそう。薄型化、小型化など、外観が良くなり皆に好まれるようになってきた。
社会の一片に置き換える。
パワハラという言葉が出てきたのはごく最近。扇風機登場に比べれば全然最近。
上司は部下に厳しい。
1.会社のため。
2.自分の監督としての評価向上のため。
3.単に嫌いだから。
3においては上下関係に関わらないことでいじめに近いものと捉える。
パワハラの実態把握は既に世間に浸透していて、一周まわった。
今なにが起こっているかと言えば『パワハラハラ』
厳しい上司に対するハラスメント。部下による反発反抗、蔑む陰口。
扇風機は技術進歩からのオシャレ進歩。
技術は進歩する。が、人は進歩しない。人のまま進化することがないのだから当然。
流行なども時に昔レトロが好まれるようになる。
人は前に進んでいるのではなくグルグルまわっているだけなんだと気付かさせる。景気もそう、人間関係もそう。
上がったり下がったり、好きになったり嫌いになったり、行ったり来たり、
心の中では振り子が揺れて、ゆっくりゆっくりグルグル回り続けるのが人間。人間の心理。
明日自分はこっちかもしれないし、あっちかもしれない。
明日あいつはこっちもしれないし、出来ればあっちであって欲しいと思ったりする。