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『コレハイト・ディスコ』忘備録

糸電話(まちカドまぞく)投稿祭2022にめっちゃ遅刻しながら投稿した「コレハイト・ディスコ」の動画を作るにあたって考えたことややったことを走り書きしました。
動画はこちら↓

0.なんでわざわざ忘備録を…?

・自分が何を考えてMAD動画を作成しているか整理することで今後のMAD作成に役立てたい
・編集にめちゃくちゃ時間がかかってしまったので、何に時間がかかったのか振り返りたい
・音MADまわりで覚えたことをメモしておきたい
・どこにも吐き出さないとTwitterで延々自分の動画の話をしてしまうので、ここに書くことで満足したい

以上がこれを書くに至った経緯。見てもらいたい気持ちはもちろんありますが他人に読ませるほどの内容ではないのが実情です

1.動画のコンセプトと目標

動画を作る時、コンセプト(自分が動画の中でやりたいこと)と目標を設定しています。今回の場合なら、
【コンセプト】
・糸電話投稿祭に音MADで参加したい
・好きな動画のちゃんとしたリスペクト動画を作りたい
・「真・グループ制御」を使ってキャラをがっつり動かしたい
【目標】
・マイリスト数100

でした。マイリス数はコンテンツの注目度や動画のジャンル、コストから「これくらいもらえたら大成功だなあ」というイメージで設定しています。基本的には、目標マイリスト数に関わらず20ももらえれば大成功だと考えています。

2.初期構想と準備

まず、この動画を作り始める前に「糸電話コンビのエヴァンゲリオン上映会」という動画を投稿していました。
これは糸電話(まちカドまぞく)投稿祭に参加した動画なのですが、ニコニコ動画上での他の参加動画がほぼ音MADであるのに対し、こちらは「ガンダムの土曜日」とか「BB〇〇劇場」のカテゴリーに近い動画です。
本当であれば音MADで参加したかったのですが、音MADって見るのは大好きだけど作るのはいまいち(音MAD、絵とか普通のMADと比べて"勉強"が必要なことが多くて、谷幽零は勉強ができない)なので、いくつか案を考えはしたものの最終的にこの形に落ち着きました。最初はエディオンに行く話だった気がする。

もちろんこの動画自体はすごく気に入っているのですが、やっぱりちょっと満足できていない部分がありました。

糸電話コンビと背中を向ける千代田桃の3人にはアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」のこの3人のイメージがあったので、ずっとこのリスペクト音MADを作りたいと思っていました。
一番最初にイメージしていたのが、元動画と同様「風のクロノア(やってない)」のBGMを使用して丸パクリ路線で行くものだったのですが、尺を持たせる技術もアイデアも素材もなかったので実現性が低く、「才悩人応援歌」で作ろうとしたり(???)いろいろ考えたものの「エヴァンゲリオン~」を投稿することになりました。

その後、投稿祭の他の動画を見たり絶望さんの振り返りニコ生を視聴したりしていたのですが、その間もなんとなく考えていたダジャレ系タイトル(デンワイトの逆襲とかウエライト:電とか)で「コレハイト・デンワ」を思いつき、「あれならサビの歌詞簡単だし人力メインなら音MADとしての魅力がいまいちでも動画にはなるな…」と思い(加えて言えばチョコレイト・ディスコは既に複数音MADが存在するため、作り方の参考になるものが多いのです)、1月13日あたりから動画の作成を開始しました。

3.編集開始~完成まで

大まかな動画のイメージとしては、
チョコレイト★ディスコ」をベースに「ねぇねぇ聞いた?」をやる、というもの。
人力メインの内容でキャラが立っていれば面白いということとが分かっており、なおかつ全体の構成としてリスペクトしたいものがあるということで、動画編集の方針が決まっているぶん楽して作れるという寸法です。当初の予定では糸電話(まちカドまぞく)投稿祭の後夜祭(1/10~1/17)に間に合うと思っていました。

この時点で決めていたこととしては、
・キャラは真・グループ制御(aviutl用プラグイン、めっちゃすごい)を用い、サビでリップシンクしながらギターを演奏する
・大筋は「ねぇねぇ聞いた?」をリスペクトした筋書きで、糸電話(まちカドまぞく)とピンク髪のモブの子の3人でバンドをやる
・糸電話(まちカドまぞく)投稿祭のほぼ最後に投稿する動画となるはずなので、投稿祭やそれ以前の動画の小ネタをたくさんつめて、投稿祭を見た人が楽しめるような動画にする
・音MADで未熟な部分は映像のおもしろさでカバーする
・サビは人力、それ以外は1人1音のシンプルな作りにする(それくらいなら作れそうなので)
・原作を最新刊まで読む(せっかくなので)

などを考えていました。
キャラの演奏アニメーションはどんなパーツを作るか、どう動かすかまでイメージできていたので単純に作業時間がかかるというだけで、心配していたのはやはり音MAD部分でした。

作成のフローは
音声作成→映像作成(ストーリー部分)→セリフ作成&音声に合体→映像作成(キャラのアニメーション)
で、こちらはほぼ想定通りの進行となりました。

4.やったこと

最初は音声。ここについては特に言うことはないのですが、ひとまず問題なく完成しました。伊戸ちゃん、木越ちゃん、モブの子の順で音を重ねていくことで、コストを下げつつ変化をつけ、なおかつバンドが完成していく様を表現しています(後付けのそれっぽい理由)。
あとサビでギターっぽくディストーションのVSTをかけてしまうので、事前に「これはこのキャラの音だよ!」というのを視聴者に伝える意図がありました。
自分の未熟な手腕では音そのものの魅力を十分に引き出せないため、聴き心地以外の部分でのプラス要素を意識しています。
また最初のセリフ合わせ(?)のみのシンプルなパートは、尺を埋める目的の他に、聴き心地の良い要素も最低限は欲しいという理由で設けています(いちばんシンプルですが、中盤以降の音作りがアレなのでいちばん聴き心地のいいパートだと思います)

次に映像。まずは小道具作りと分割パーツの作成、そしてモブの切り抜きを同時進行で行いました。モブはどれくらい使うか決めていなかったものの、切り抜きが存外に楽しかったのでついついやってしまいました。地味に5時間以上時間を取られているポイントだと思われる。
「教室でオンラインコンテストに参加する三人の演奏に生徒たちが集まってくる」というイメージだったので、とりあえず学校のモブを片っ端から切り抜きました。学校前のちっっっちゃいモブ群を除いて全員切り抜いたはず。
切り抜きはお絵かきソフト「メディバンペイント」とiPad Pro、アップルペンシルで行いました。モブは動かない一枚絵がほとんどなのでGIMPとか使うより手っ取り早かった。

切り抜き作業の中で、せいいき桜ヶ丘で生活するモブたちにもそれぞれの生活や人間関係があるんだなあという気持ちになりました。

廊下で楽しげに談笑するモブ。部活が違うようなので、クラスメイトなのでしょうか。お互いの部活であったことを話しているのかも


小道具は作ってて一番楽しかったところ。
YouTubeやdiscordの画面を再現することは早くから決めており、こんなサムネおもしろそうだな…というアイデアを形にするのは楽しかったです。

漫画飯再現動画サムネ再現画像
架空の合作サムネ。自転車泥棒合作2021のパロディ
架空のdiscord画面。オフラインの2組について意図に気付いてもらえたのが嬉しかった
バンド名一覧


演奏パートの映像は以下のように短いループの組み合わせで構成されています。
口パクだけ少し特殊で、「曲に合わせて口パクをしている顔面の映像素材を出力し、それを頭の画像素材と差し替える」というようなことをしています。
この工程が想定通りのスムーズさで進んだのはひとえに真・グループ制御のおかげです。みんなも使おう!


その他、遅刻組ということもあり、他の糸電話MADの要素を可能な限り詰めこんでいます。(中学生さながらの幼稚なパロディ行為ですが、見る側が退屈しない工夫というと聞こえがいいです)

『電話糸電話』の歌要素と、『電話controller』のカラオケ画面
桃の奥にあるポスターは『Haunted まぞく2期』に登場する『きゅうけいさんは休憩したい!』の表紙
3位の商品がオレオなのは『イトモブシティ』から

5.投稿してから

結局投稿祭を大幅に遅刻したものの、たいへん好評をいただいてうれしかった。
当初の目標であるマイリス100も達成することができました。映像や構成で付加価値をつける作戦が功を奏したのだと思います。(10選に入れたてくれた方がいるのは予想外でした)

また今回の動画で切り抜いたモブたちは糸電話スターターに組み込まれ、糸電話投稿祭2023でも活躍の機会を与えられました。

特に『デンワァー』では、モブたちがとても効果的に使われていて、非常に印象的でした。

「モブ一人ひとりにも人生があるんだよね」というコメントに、うんうん、と一番共感した視聴者です

6.おわりに

この動画を作るにあたっての起点となった「ねぇねぇ聞いた?」もそうですが、アニメのモブたちは時に底知れぬ魅力を放ちます。

特別な力を持っていなくても、
特別な運命に導かれていなくても、
拗ねずに明るく生きるモブたち。

思春期を乗り越え、自分が特別な人間ではないことに気づいた私たちには、
そんなモブたちからこそ貰える小さな勇気が、
確かにあるのだと思います。

モブである彼女たちは、特別な存在ではないからこそ、
お互いの存在を確かめ合っているのかもしれません。

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