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往復書簡:ひびをおくる

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写真家・鳥野みるめが撮影した写真から、書肆 海と夕焼 店主・柳沼雄太が物語を紡いでゆく往復書簡。東京と鎌倉、互いに離れた場所でおくる日々。見るものも感じることも違う日々の中で、写…
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#物書き

往復書簡:ひびをおくるとは

往復書簡:ひびをおくるとは

本記事では写真家・鳥野みるめさんと、私、書肆 海と夕焼 店主の柳沼雄太がnoteのマガジンにて連載している「往復書簡:ひびをおくる」についての概要をお伝えします。初めてお読みいただける方も、途中からお読みいただいた方も改めて楽しんでいただきたいという思いのもと、筆を執りました。

1.往復書簡:ひびをおくる とは
 「往復書簡:ひびをおくる」は、写真家・鳥野みるめと書肆 海と夕焼 店主・柳沼雄太の

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【往復書簡:ひびをおくる】柳沼雄太003

【往復書簡:ひびをおくる】柳沼雄太003



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人影と足取り

 どれほど歩いただろうか。果てなく続くような街並みの中で、いまだに歩みを続けていた。民家や居酒屋から漏れる光もいつしか消え、街は人々の生活とともに眠りについたようだった。生温かい風は吹くことを止め、茫とした空気だけがそこに残っていた。

 何も聞こえなかった。通り過ぎる人の足音や、吹き抜ける海風や、街に眠る人々の息づかい。そのいずれも

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