Forever GoldのMVが曲の概念を体現していた件
Sexy Zone「Forever Gold」のMVが公開されました。踊ってる姿もわちゃわちゃしてる姿も少し切なげな表情も一曲で楽しめる、全部詰めみたいなMV。そしてなにより曲の概念を体現しているという点で最高のMVだと思いました。
■Forever Goldの概念とは
「永遠に輝いているあの青春に捧げます。聞いてください、Sexy Zoneで『Forever Gold』」。この曲がラジオで解禁されたとき、中島健人さんはそんな曲振りをしました。
初解禁時の感想がこちら。
音源だけ聴いたForever Goldはそんなイメージでした。
それをふまえてこのMVよ!!!!!
まさにあの頃の姿で思い出の中のあの日々を生きているし、1:25からの少し切ない表情はいつか失われるからこそ輝いて見える日常に向けられたものに見えます。音源で聴いた曲の印象ど真ん中。すごいぜチームSexy Zone。
曲の世界観を詰め込んだという点では「LET'S MUSIC」のMVもそうです。が、ここまでストーリーやその世界での生活まで想像させてくるのは「Forever Gold」の特筆すべき点だと思います。
だってハイスクールに通うショウリに外の世界を教えてくれるケント・フウマ・ソウという映像、見えますよね?
2期からは後輩のマリウスが入ってきますよね??(2期とは)
■概要文でさらに解釈を深めよう
YouTubeの概要文もよいです。
「何気ない日々の大切さに気づいて輝き始める若者」、ふむ。なぜこれに気付けるかというと、何気ない日々がいつか失われることを知るからだと思うんです。
ハイスクールショウリ(?)の仮定でたとえると、ショウリの卒業のこと、ケントの仕事のこと、フウマの家のこと、ソウの引っ越しのこと。そういった出来事を経て、この日々がいつか終わるかもしれないことを知るんです。勝手にハイスクールショウリの放送を始めてしまってすみません。全部私の想像の産物です。「イノセントデイズ」のMVが好きな人間なもので……。
でもいつか終わるからといってその輝きが失われるわけではない。大人になってから見ても「振り返るハイライト」だし「今でもForever Gold」と思えるのです。すごいな、菊池風磨のソロコンばりにエモーショナルだな。
もう一つのキャラクターとして出てくるのがTVスターとしてのSexy Zone。TVスターがいること、輝く未来を信じられていること。もうその時点で「あの頃」感を覚えます。だからこそ、エモエモティーンだけでなくTVスターのキャラクターを登場させたのは大正解だったと思います。
余談ですが、スターと言われると朝井リョウ『スター』を思い出す人間です。そしてSexy Zoneのことを思い出します。今後はその想起のラインに「Forever Gold」も入ることでしょう。未読の方にはまるで伝わらないと思うのですが既読の方には伝わるはず。
■MVを見てから聞くと何倍も輝く曲
80年代を特別懐かしく思えない20代からすると、世界観をぎゅっと伝えてくれるMVは曲のイメージをより豊かにしてくれました。
ソフトスーツ、カセットテープ、ハイスクールの電話、風磨くんの髪型……そうしたひとつひとつに反応する80年代を生きた母を見ながら、刺すべき世代を刺したMVなんだろうなと思います。風磨くんの髪型は当時の少女漫画を思い出すんですって。MVを見ているときの母との会話は「そうなんだ、分からんくてごめん」の繰り返しです。
でも母曰く、完全に80年代ではない感じがするそうです。80年代っぽいけどがっつりじゃない。もっと軽くておしゃれな雰囲気がするんだと。
その理由が曲の印象なのか、MVの衣装なのか、どうしたって平成生まれのメンバーが醸し出す雰囲気なのかは分かりませんが「懐かしさの中に新しさを感じる仕上がり」というYouTubeの概要文通りの印象を与えられていると言えそうです。
アルバム『ザ・ハイライト』から解禁されたMV一発目のこちらで、アルバムへの期待が高まりました。発売まであと2週間ちょっと。ダブルリードのもう1曲「THE FINEST」のMVもYouTube公開があるのでしょうか。楽しみでしかない。
「Forever Gold」に関連して、こちらはフィロのス掛け持ちオタクの戯言。同志の方がいらっしゃればぜひ。