菊池さんの演出が好きな理由をまとめようしたら本人が好きな理由になってしまった
以前、Sexy Zoneのライブが「夢の国」だと感じた理由はライブの持つ物語性とパフォーマンスにあると思う、ということを書きました。
その物語性は、演出の中心にいる菊池風磨さんから来ているのだと思います。
5月28日のVICTORY ROADSで「創造」をテーマに勝利くんが話していたときのこと。勝利くんは音を重視してセトリを作るのに対して、風磨くんは意味や歌詞でライブを繋げていると語っていました。きっと過去のインタビューで菊池さんご自身が話したこともあるのでしょうけれど、新規としては「やっぱりSexy Zoneのライブには意味がたくさん詰まってるんですわ……」と思いました。
■ 菊池さんの演出が好きな理由
なぜ菊池さんの演出が好きなのかを考えると、結局はそこに行き着きます。映画か舞台のように、意味の詰まった1本の作品を見ているような気持ちになるから。解釈好きオタクとしてはこれに尽きます。あ、あとレーザー演出も大好きですけど。
なので菊池さんの演出が好きな理由はこれで終わりです。そうです、だいたい勝利くんが話していた通りです。秒で終わってしまった。
なのでここからは、強烈にその演出力を感じたソロコンの話をします。
■ 17年のソロコンサートのこと
17年の菊池さんのソロコンは、若くして死んだ主人公が生き返り、1日だけ昔の仲間と過ごすというストーリーをベースに進んでいきます。
その仲間として出てくるのが、菊池さんと同年代かつ仲良しのSixTONESの6人です。SixTONESのことも菊池さんとの間柄もあまり知らずに見た初見のときでさえ「風磨くん生き生きしてるなあ……」と思いました。Sexy Zoneのファンとしては勝手に、ちょっとだけ寂しくなりもしました。ちょっとだけですけど。
(ここから思いっきりネタバレですが、もう4年も前のライブですしたぶん大丈夫ですよね)
最終的に、菊池さんはこの世を去り、みんなの記憶からも消えます。SixTONESの6人と菊池さんで撮った写真から菊池さんだけがいなくなる。そんな演出までついています。
「永遠に生きるつもりで夢を抱け 今日死ぬつもりで生きろ」
スクリーンに映し出されるのは、ジェームズ・ディーンの名言。ただ単に見てもメッセージ性のある公演です。
ただSexy Zoneや菊池さんのことを知ってから見ると、ライブの内容にSexy Zoneのことを重ねてしまいます。
ライブが「Oh Yeah !」のカバーで終わったとき、歌詞を見て震えました。
両手高く上げて この地球(ほし)を
ささえて歌った僕ら
原曲を歌う嵐のファンには怒られてしまうかもしれませんが、デビュー曲で「空ニ、カザシタ手ノヒラ。」と歌い、5周年の節目に「回すんだよ! この手で この地球(ほし)を」と歌ったSexy Zoneのことを思い出しました。
2021年11月号のMOREで、菊池さんは次のように話しています。
デビューは自分が思い描いていたものとはまったく違うものだった
デビューに関しては、同年代でグループをつくりあげていくんだろうなって、自分は勝手にそんな未来を思い描いていた
ソロコンでのSixTONESと菊池さんは、まさに「同年代でのグループ」といった感じです。こんな未来もあったのかもしれない。正直そう思いながら見てしまいます。そのくらいいいライブです。
それをふまえての「Oh Yeah !」の歌詞。
もう一度あの日に戻るとしても
おなじ路 選ぶだろう
もう一度10年前に戻ったとしても、Sexy Zoneでいるという道を選んでくれるんじゃないか。そんなことを思います。
まあ深読みな気もします。でも「深読みさせるようなセトリと公演にしてるのは菊池さんでは!?!!?」と思って、深読みしたままにしています。
なんでしょうね、ライブだけでなく全体的に深読みさせる天才みたいなところがある。今気がつきましたがたぶんそこが好きなんですね……。
■ 菊池さんの根気が続きますように
SixTONESのラジオで暴れたりジャにのちゃんねるで末っ子陽キャをやったりしている菊池さんを見るたびに、当たり前ですがSexy Zone以外にも居場所はあるんだよなあと思います。ちょっと会わないとメンバーに人見知りを起こしてしまうそうなので、なんならグループの方が緊張感のある場所なのかもしれません。
でもインタビューを読んでいると、個性的なメンバーにやや振り回されながらもライブとして個性を一つにまとめたり、グループとしての立ち位置を探したりするところに面白さを見出しているのかな、と感じます。その模索の先に何があるのかを見てみたくて、私は菊池さんとSexy Zoneを応援しているんだと思います。
そんなわけで、これからもSexy Zoneでいてくれたらいいなと、身勝手ながら思っています。SZ10THのツアーパンフによると「Sexy Zoneを続けるために大切なのは根気」とのこと。その根気が続くことを切に願います。