公開から1年経ってようやく見た。
本日『シン・ウルトラマン』を見終わったということで感想を早速綴っていこうと思います。
«感想»
昨年5/13に公開したシン・ウルトラマンを本日1年越しでようやく見ました。シン・仮面ライダーが個人的にかなり良かったと思ったのが今回見るに至った理由でございます。
個人的に話の流れ且つ世界観は好きです。
人類の前に次々現れる禍威獣、外星人。それらに対する対処法、そしてベーターシステムという未知のシステムや『ウルトラマン』という存在に対する『国』の対応。
空想特撮らしさに庵野監督の手が1つ2つと加わりかなりいい味を出していたと思います。
そしてそんな状況を監視していたゾーフィが下した粛清に対して、ウルトラマンでも勝てなかった。しかし希望はウルトラマンから滝を始めとした人類に託される。この流れもまた初代オマージュもありとても良かったです。
あんだけ難しい言葉を使いまわしてたのに、結果ウルトラマンが『変身後、1ミリ秒でゼットンを殴り飛ばせばいいんだな。』っていう直球の意見めちゃくちゃ面白かった。
ゼットン敗北後のあの絶望の前に為す術なくただ終息までの日々を過ごしていく日常パート、すごい恐怖を感じました。
嵐の前の静けさ、シンエヴァのヴンダー搭乗までのあの世界観を少し彷彿させました。
結論このシンウルトラマンは、シンシリーズ(エヴァを除く)の中でもダントツに面白かった作品ですね。
シン仮面ライダーと比べて
シンシリーズでエヴァを含まないシンシリーズの中で唯一劇場に5回も見に行ったシンシリーズはシン仮面ライダーだけでした。シン・ゴジラは当時の自分にあまりにも自分に合わなかった為1回きり。なので直近で1番触れたシン仮面ライダーと比べて感じたことをここで綴らせて頂きます。決してシン仮面ライダーを提げてウルトラマンをあげるようなことではありません。
シン・仮面ライダーは規模的には
自分に起こった出来事
というような規模でした。
本郷のオーグメンテーションから始まり、ルリ子、一文字との出会い、そしてルリ子の意思を継承。
世界観としては、その世界というよりかは彼らの世界という感覚でした。
しかし今回のシンウルトラマンは、
『国』または『世界』に起こった出来事
と言った感覚でした。
次々現れる禍威獣、対抗するために禍特隊の設立、外星人『ウルトラマン』から始まる外星人の続出、『ウルトラマン』に対する『国』の対応、メフィラスからのベータシステムの提供、それらを監視し人類の滅却を始めるゾーフィ、そしてゼットン。
明らかに仮面ライダーと違って規模感が違います。
でもこれはシンシリーズだからという訳でもないんですよね。
仮面ライダーは元々人知れず悪と戦う正義のヒーロー、ウルトラマンは空想と浪漫。
どちらも今回のシン版にも通ずるんですよね。
なので世界観がこんなに違うからどっちかが面白くないという訳では無いです。
ただやはり話のワクワク感的にはシン・ウルトラマンの方がドキドキワクワクしましたね。
ウルトラマンの姿を利用し、邪魔者を抹殺しようとするザラブに対する人類の行動。
ザラブによって姿をバラされたウルトラマンへの『国』の行動。
メフィラスによるベーターシステムの受領、及び自らを上位概念としたシステム活用計画「人類の巨大化による対敵性外星人からの自衛計画」の密約。
人類は、神に近い存在(力あるもの)を頼ろうとする。そこに漬け込み、その力を持ったあとのことも踏まえた外星人の罠。
見ててどうなる?どうなる?とワクワクしていました。
個人的にシンウルトラマンで好きなのはここですね。
『ウルトラマンは万能の神ではない。 君たち(人類)と同じ、生命(いのち)を持つ生命体だ。』
このようなセリフをウルトラマンでも耳にしました。
『我々ウルトラマンは、決して神ではない。どんなに頑張ろうと救えない命もあれば、届かない想いもある』
そうウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟にて、同じくウルトラマンのハヤタが言ったセリフだ。
神に近い存在のウルトラマンへ人類は、頼り、期待し、その力を我が手にと欲してくる。しかしウルトラマンもひとつの生物。神ではない。成せるものもあれば成せないものもある。
そこでこのシンウルトラマンのテーマでもある
『空想と浪漫。そして、友情。』
滝の「ウルトラマンに任せるのが1番いいと思う。」というセリフの後、『為せば成る。為さねば成らぬ。』とゼットンに立ち向かうウルトラマン。しかし圧倒的な力の前に敗北。人類は絶望する。
しかしウルトラマンは禍特隊、滝を始めとする人類に希望を託した。そしてその希望と共に再決戦。ゼットン撃破。
ウルトラマンは1人の外星人そして1人の地球人として人類と手を取り合って驚異に立ち向かった。
まさにテーマ通り『友情』が身を結んだ瞬間でもあったと感じます。
しかもその希望のデータを滝に渡すのがかなり熱いです。
滝は研究機関の人間。言わば天才的存在。そんな彼の前に次々と人類の科学では考えられない事象が降りかかり、ゼットン戦では打つ手ない事象に結果『ウルトラマン』という言わば神に頼る結果となった。しかしそんな彼に、彼だからこそ成し得ると信じウルトラマンが彼のデスクにデータを置いた。
『為せば成る。為さねば成らぬ。』
この言葉はウルトラマンが自分自身に言い聞かせた言葉でもあるが、人類に向けられた言葉でもあったのかもしれません。
とこんな感じでかなり満足度高い評価になったシンウルトラマン。みなが口を揃えて良かったということも納得する出来栄え出した。
ただ若干話のつなぎ方が時々荒く感じることもあったとこは微妙にありましたがまぁそこはいいでしょう。
近々シン・ゴジラも数年振りに見返してみようかな。今なら見方がだいぶ変わりそうです。