一発書きチャレンジ_8 「ホテル遍歴/東京編」
「映画評論家」のレジェンドといえば、この人でしょう。
映画に詳しいとか、専門家である事以上に、「映画」という存在そのものへの愛故に、人生のど真ん中に「映画」があった人だった。
多くの映画人を愛し愛され、今ではもうすっかり聞かなくなった「お茶の間」というTVの向こう側にいる市井の人々からも愛された淀川さんの晩年はホテル暮らしだった。
赤坂にある東京全日空ホテル34階にある52平米のジュニアスートが彼の住まいだったのは、有名な話である。
※現在は「ANAインターコンチネンタルホテル東京」という名前に改められ部屋も改装されているものの、まだジュニアスイートはありましたね。
そんな淀川さんとは比較にもならないけれど、私の東京ホテル暮らしも3年目を迎えた。
熊本と東京を行ったり来たりしている私のホテル滞在を、果たして「ホテル暮らし」と呼んで良いのかという点については、多少迷う所ではある。
けれども最大22泊、ミニマム5泊という連泊ステイを繰り返していると、やはり多少は「暮らし」の様相を呈してくるので、これも「ホテル暮らし」と呼ばせて欲しい。
今年になって、アフターコロナフィーバーか東京のホテルは高騰中&混雑中。お陰で21年頃(コロナ禍真っ只中)に定宿だったいくつかのホテルにはとてもじゃないけど連泊はできなくなった所もある。
そんなホテルも含めて、およそ1.5万円ー2万円/泊レンジの東京のホテルをいくつかご紹介したいと思う。
#オススメその1
お風呂とベッドが快適なら、他に何を望むだろう。
都シティホテル 東京高輪
羽田空港へアクセスしやすいという事で、このエリアで探索し発見。
初めて聞いたホテル名だったが、信頼の「都ホテルブランド」の割に安価だったこともあり、私の東京出張ライフがスタートした2021年当時によく定宿にしていたホテルだ。2019年2月開業とまだ新しく、おそらくオリンピックを見越してのオープンだったのだろうか。
このホテルの魅力はなんといってもお風呂の広さだ。
独立した洗い場付きのお風呂には、開放感の演出のためにベッドルーム側に窓が取り付けられている(ビューバスと呼ぶそうだ)のだが、確かにここにステイすると妙に長風呂になる。
ベッドはシモンズ。43インチの4K TVを観るまもなくいつも寝落ちする。
ちょうどいい風呂に、快適なベッド。
実は長逗留には最高のスペックなのかもしれない。
<オススメポイント>
バスタブが広い(洗い場付きのセパレートタイプ)/シモンズの特注ベッド/ランドリールーム有/清潔感/ゲスト用ラウンジ有/羽田空港から電車で一本(品川駅)
<最寄り駅>
高輪ゲートウェイ駅 徒歩5分
品川駅 徒歩10分
#オススメその2
24時間使えるゲストラウンジとパティオは、もう一つのリビングルーム。
ホテルザセレスティン東京芝
その後、支援先が三田線沿線にあるということで2022年にはじめてこのホテルに宿泊。最近は一気に価格が上がり3万円代になっているので、なかなか足が遠のいてしまったが、ここの推しは何と言っても14階にあるゲストラウンジとパティオだ。
重厚なテーブルと椅子の設えに、書斎をコンセプトにしたラウンジの先には緑生い茂るパティオが続き、特に午前中は良い抜けになっている。
夜になると少しお酒の入ったおじさんの大きな声が多少耳につくけれど、深夜や午前中は人もまばらな分プライベート感もあり、コーヒーやオレンジジュースをいただきながら、仕事に集中できるオフィス感もあって◎。
ただしコインランドリーは無いので、長期滞在の人は手で洗うか、ランドリーサービスを利用するかの二択になるのがちょっと面倒ではある。
<オススメポイント>
24時間ゲストラウンジ(コーヒーとオレンジジュースのサービスあり)/サータ(Sarta)のベッド/清潔感/
<最寄り駅>
芝公園駅(三田線)
文化遺産にステイする。
学士会館ホテル
東京大学発祥の地が、神保町にあったとは知らず、この歴史的建造物が、ホテルだったことも知らなかったのだが、友人のおすすめもあって宿泊したのが今年の春。
1928年開業というこの歴史的建造物の推しは、客室というよりもその外側にあるロビーや階段、廊下やその途中にあらわれる書斎スペースだと思う。
実は朝食が素晴らしいということだが、私は朝どうしても毎回間に合わずまだ食せていない。
客室はやはり古びた印象は拭えないし、増設されたユニットバスもやや違和感有りだが、ここのホテルの不思議なところは1泊目よりも2泊目、そして3泊目とだんだん馴染んで、居心地が良くなるところだと思う。
あとはシングル1万1千円で、価格は変動しません。
※スイートルームは3万3千円ですって。
<オススメポイント>
階段から赤絨毯、その他設え全て/朝食/価格/
<最寄り駅>
神保町駅(半蔵門線/都営三田線/都営新宿線)徒歩1分
と、とりあえずはこの3つのホテルを第一弾として挙げておく。
ちなみに、現在の私の定宿は上記以外にあるので、またの機会に!
今日紹介したホテルも、ある意味で「暮らした場所」という感覚があるからかもしれないが、書きながら部屋の空気を思い出し、また恋しくもなった。
まるでかつて住んでいた町を思い出すように。
※「一発書きチャレンジ」は、
私個人の文章を書くリハビリで、何の準備も、構想も、下書きも無く
文字通り「一発書き」で書きなぐったテキストです。