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ザガーンカスケード調整録【デュエマ】

地元のデュエマフェスで勝ち越せる程度にはなりました。
ぴーすぴーす。


課題点を言語化しよう

前回の記事に掲載した、【ザガーンカスケード】の初期案を再掲する。

この構築で回しているうち、いくつか気になることが出てきた。

①多面展開に対する受け札の不足

このデッキは出力が上がるまでの時間が比較的遅く、こちらの準備が整う(※)前に殴り切られてしまうケースがある。
※ ザガーンを立てた返しに死ぬことが多すぎる

《飛翔龍5000VT》を採用してはいるものの、受け札と呼ぶには少し無理がある。
また、《魔誕の騎士ザガーン》をコンセプトとしている以上、何でも入るデッキではない。
要求値は高いが、これに見合う受け札を増やしたい。こだわりなければ《S・S・S》でいいと思うよ

②H・アルカディアスが噛み合わない

前回の記事で書いたことだが、自己軽減(踏み倒し含む)テキストを持たない6マナの《聖霊超王 H・アルカディアス》は、手出しするにはちょっと重い。
もちろん単体スペックは強いのだが、デッキ全体を俯瞰で見た時に

・名目コスト=実質コストであり、《ザガーン》を置いた次ターンに召喚しても5マナ以下のヨビニオンしかできない。
・《ザガーン》がいなければ、6マナを消費して出るのが6マナのクリーチャーでしかない。当たり前だが?
・名目コストが低いため、《ザガーン》着地後の高コストヨビニオンにヒットする確率が高い→ドリームレアの制約にかかりヨビニオンが不発となるケースが多くなる。
・初動が引けなかった場合、4ターン目に《フェアリー・ギフト》込み4マナに祈る必要があるが、ここまでして出してもただの3ドローブロッカーにしかならない。
・ハイパー化を前提としたカードのため、ハイパーエナジーによる軽減とタップコストを食い合う。特に《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》《ドリーム・ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》と並べて殴るプランで顕著。

と、微妙なボタンの掛け違いというか、噛み合いの悪い部分が目立つようになった。

③色バランスと初動の齟齬

初期構築の色バランスはこのようになっていた。

このデッキは3ターン初動が基本となるため、各色13枚あれば「見た目上は」問題なさそうに見える。
しかし火・闇のカードとして計上されたカードのうち9枚は火・闇をどちらも含んでおり、火マナと闇マナを個別に供給することが難しい。つまり、3マナ初動の中で《邪爪の魔法陣》4枚を使えないゲームが多くなるということになる。

4ターン《ザガーン》の再現性を高めるためにアンタップでマナに置ける“魔法陣”を主な初動としているが、そのうち4枚が使いにくい(序盤のマナ置きに手札への負担が大きい)現状は改善の必要がある。

④ファイアーバードとマーシャルに勝てない

次の殿堂発表に祈りを

上記の自分以外特に誰も気にしてない問題点を踏まえ、構築を改良した。

ザガーンカスケード 2025/1/18 ver.

note書くのに1週間かかって草

① 多面展開への解答

これについては、前回の時点で解答となるカードの存在に気付いていた。

パワー0(大嘘)

S・トリガーとハイパーエナジーを持つ11コストの全体除去持ちクリーチャー。
《九番龍 ジゴクバンカー Par459》を用いたヨビニオンで出てきてしまうことが玉に瑕ではあるが、それを差し引いても噛み合いが良すぎたため採用。
S・トリガーは召喚なので、《ザガーン》がいる状態でこれを踏めば相手ターンにコスト11ヨビニオンを暴発させることができる。
また《ザガーン》によって与えられた“ヨビニオン”はこのカードが持つテキストとして扱うため、メタクリーチャーが並んでいてもそれらを一掃してからヨビニオンを行える。
火文明単色という部分も、単色カードがなかった火文明を補っており、まさに噛み合いの「K」。
欲を言えば、タマシードもパワー上昇に含めてほしかった。

【デイガファイアーバード】対面では、盾にこれが埋まっている前提で3Tギフトザガーンを行い、《雷炎翔鎧バルピアレスク》が動く前に除去することも見込めるように。

全体除去という役割が被っている《5000VT》と、これを捲ってしまう《ジゴクバンカー》を1枚ずつ減らして2枚搭載。
受け札もGS含み14枚あればきっと大丈夫。ほんまか?

② H・アルカディアスに代わるフィニッシャーの採用

【ザガーンカスケード】を構築した際、《聖霊超王 H・アルカディアス》に求めていたのは、ハイパーモードによる呪文封殺テキスト。
それに重きを置いていたからこそ、「6マナ払うのは割に合わない」という評価をしていた。

また、6マナクリーチャーは「コスト8ヨビニオンにヒットする」ため、6マナで手出しすることを想定してもそれなりの出力が要求される。

昨今のデュエル・マスターズは理解に苦しむクリーチャーが大量にいるので、それくらいなら何とかなるだろうが、ここで【ザガーンカスケード】特有の問題がある。

採用したコスト8以上のクリーチャーは全て自己軽減効果を持っており、全てのカードが実質6マナ以下で使用可能。

ザガーンカスケード覚書【デュエマ】

このデッキが理想とするマナカーブは、簡潔に表すと3→5+n→10〜12+nになる。

要するに「6マナ払うなら名目コストが6より大きいクリーチャーを出した方がリターンが大きい」のだ。当然、《ザガーン》がいればヨビニオンが誘発する。コスト6ヨビニオンよりコスト10ヨビニオンの方が期待値が高いのは自明。
《流星のガイアッシュ・カイザー》がいれば、そもそも自己軽減がなくとも10マナ超えの大型ポケモンを簡単に手出しできる。

つまり、「この枠は6マナクリーチャーじゃなくてもよくね?」ということ。

しかしここも10マナクリーチャーにしてしまうと、主力たるコスト10ヨビニオンの出力先がごみになってしまう。初期構築において、8マナ以下で何となく人が殺せそうなクリーチャーは《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》しかない。

検討の末、「8マナ以上のクリーチャーは自己軽減テキストを持つものを採用」という前提を捨て、ヨビニオンの出力を担保するため、8,9マナの兵器を増強することにした。

このマナ域で呪文封殺するフィニッシャー格と言えば、自ずと答えは導かれる。

4年前のカードってマジ?

8マナとした理由は、《ザガーン》→《Disコットン&Disケラサス》と繋がった時、次ターンのマナ置きで8マナに到達するため。
《ザガーン》から直繋ぎするサブプランとしての手出しを考慮すると、9マナクリーチャーでは1ターンのラグが発生する。

火マナと闇マナを供給しにくい問題は、「火・闇をどちらも含むカード」を増量することで解決を図った。

※ちょっと余談。
《ザガーン》と《真槍電融 ソウル・ヴァイラックス》を用いた【ユニバースEXWin】のサブプランとして、《ザガーン》から《妖精 アジサイ-2》を呼び出し9マナディスペクターに繋ぐプランを組み込んだ構築を見てこいつ天才かと思った。
《ソウル・ヴァイラックス》はフェニックス種族という最大の利点を無視すれば3マナでコスト7ヨビニオンを誘発させられるので、ディスタス・ディスペクターを軸とした【ザガーンカスケード】を組む際は検討したい。
ディスペクターを召喚→ヨビニオンでディスタスが出る→後続のディスペクターを軽減という流れは中々美しい。

③ 色バランスの改善

これについては、《ドルファディロム》の採用によって偶然改善された。
上に挙げた色バランスチャートは、光・闇・火が少ないというデータになっていた。
《ドルファディロム》2枚が入り、ちょうど不足気味だった3色を補完することに成功している。

全色15カウントならまぁ……

今後の展望

・5000VTって強い?

気でも狂ったかと思うかもしれないが、このデッキは《5000VT》を「1〜3マナで出せるクッソ強い8コスト」として見ている。
しかしそれで起きる事象は《ガイアッシュ・カイザー》が出ればよし、程度のガチャ。「相手の動きを縛って得たターンで勝ちに向かえる」という《5000VT》の強みをデッキ全体で活かせていない。
引いたVTは展開を済ませた上で最後に添える、という使い方をよくしており、さらにコスト10ヨビニオンで捲ってもあんまり嬉しくないということに気付いてしまった。
「本当に《5000VT》を手放しで採用し続けていいのか」は考えたい。

・初動が引けない

シンプルに右手がカス
3マナ10枚をツモれないのに2マナ8〜10枚の【アナカラーマルル】が回せると思うな

・にじさんじコラボパック

ヤバい新規SRがいくつも発表されたが、今のところ【ザガーンカスケード】に入りそうなものは見当たらない。
SRはデッキの核となるカードなので、VR以下の中継ぎを要チェック。
左上の数字が9,10,11あたりが狙い目。

あとがき

《ザガーン》の効果で3〜4マナデーモンコマンドを呼び出し、《魔令嬢バロメアレディ》と併せて《悪魔世界ワルドバロム》5枚進化を最速でキメられた時は正直爆笑した《ザガーン》の持つ可能性に感嘆した。

【ザガーンカスケード】は、何らかのブレイクスルーが起きない限り、概ね構築は変わらないと思う。

《魔誕の騎士ザガーン》はカードとしてとても気に入っている。【ザガーンカスケード】に次ぐ新たなザガーンを求めて、カードプールと向き合いたい。
パッと思いついたのは、コスト5ヨビニオンを用いてメタクリーチャーを見境なく際限なく並べる【ラッカ鬼羅.Star】亜種のようなもの。相方は《魔誕の猛将ダイダロス》だろうか。
《5000VT》にあまりにも無力なため、《キャディ・ビートル》なども採用して……と考えると世界の終わりみたいな色配分になって挫折した。
《ピザスターのアンティハムト》を「実質的なコスト4ヨビニオンの再抽選」と勘定すればいけなくはないか……? くらいで思考が止まっている。

それでは、一方的に勝つことを願って。


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