「どうすればよいか」から一旦離れる
仕事といえば次から次に課題が見つかって、課題解決に迫られる場面も多いのではないでしょうか。
「どうすればよいか」
ついやってしまいがちなのが、この問いです。さっさと課題を解決したい気持ちは分からなくはないけれど、いったい課題の何が分かっているというのでしょうか。課題と呼ばれているぼんやりとした何かがある、その程度の認識ではないでしょうか。
ぼんやりした課題を解決しようとするなんて、雲をつかむようなものなのです。つかみどころがない。
「どうすればよいか」を一旦忘れて、現状と向き合わなければなりません。
まず、対象をよく観察する。観る。調べる。データを集める。対象のことを知らないことには話になりません。
こんなことは当たり前すぎて驚かれるかもしれませんが、この当たり前のことができない人が案外多くて逆に驚きます。
仕事のできない人にもいくつかパターンがありますが、一つ「課題認識が甘いパターン」というのがあります。厄介なのは自分の勝手な思い込みで解決策まで導いてしまうことです。仮説にすらいたっていない、ただの妄想が根拠だったりします。多くの場合、情報収集できていないことに起因します。先天的なものではなく、後天的な理由です。
そもそも、「どうすればよいか」ではなく「どうなっているのか」を問うべきなのです。現状をよく知る。現状がよく分かってくると、「なぜそうなっているのか」という原因がだんだん分かってきます。そうして、ようやく「どうすればよいか」を考える。どうすればよいかを考えるのは後半でよいのです。というか、後半でなければなりません。
「どうすればよいか」を考えるコツもありますが、話が長くなるので別の機会に書きます。いずれにしても、どうすればよいかの手前で現状をよく知り、原因に目星をつけておきましょう。解決しようとしているものが何なのかを知らないのに解決できるはずがありません。
さて、この一連の話を聞いて「自分にもそういうところがあるから気をつけよう」と思った人は、きっと明日から実践できるはずです。あくまで心がまえの話なので、意識さえできればこの流れで行えます。多分、そういう人は仕事ができないんじゃなくて、今はまだうまくできていないだけだと思うのです。
一方で、ほんとうに仕事ができない人というのは自分ができていると思っていたりするから、やはり厄介です。仕事の課題解決ができない人は、自分の課題解決も苦手。ようは、自分に関する課題認識も甘々なのです。
「今」をないがしろにして、未来の結果ばかりを追い求める態度は、結果として未来を滅ぼすでしょう。
では、どうすればよいのか?
まずはその前に「どうなっているのか」を観察することをおすすめします。
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