文字で読む本、音で聴く本
あの人の顔を思い出そうといても難しいけれど、言葉やそのときの声や音は思い出せる。私は、特に聴覚に頼って生きているようだ。
視覚(Visual)、聴覚(Auditory)、触覚(Kinesthetic)の優位度を測るテストがある。いくつかやってみたところ、私はダントツで聴覚優位だった。解説には、聴覚優位の人は学習などのインプットを耳からやってみたほうがよいと書かれてあった。
私は学習するとなると、もっぱら本を選ぶ。聴覚優位にもかかわらず、視覚的な学習をしがちである。自分の特徴を活かしきれていない。オーディオブックが話題に上がったとき、「オーディオブックが苦手だ」などと言ってみた。よくよく考えてみると聴覚からのインプットに頼っている人間が、早々に聴覚からのインプットを諦めてしまうのは何だかもったいない。
文字の本、音の本
オーディオブックという選択肢を再評価してみる。まず、文字の本(物体としての本)と音の本(オーディオブック)には、空間的か時間的かという大きな違いがある。文字の本は、本の面積分の空間にしきつめられた文字と向き合う。音の本は、読み上げられていく言葉の音の連なりと向き合う。素材は同じ本に違いないのだが、まったく異なる読書体験である。
それぞれの強みとしては、文字の本は何度も行ったり来たりするのに適している。音の本はテンポよく進めていくのに適している。つまり、行ったり来たりするような難しい本は文字の本、聞いてスラスラ理解できる言葉なら音の本が向いているということだ。
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