ビデオ通話が抱える課題
オンラインコミュニケーションを模索する日々です。
昨晩、気心知れた人たちとオンラインでゆるくディスカッションしました。
それぞれの自我が強烈だったおかげで、ビデオ通話の思わぬ課題に気づくことができました。
オンライン飲み会の考察として書いた「オンライン飲み会をやってみた結果」のメリット・デメリットは変わらずですが、新たに気づいた要素を今回ご紹介します。
大きく2点あります。
①ツールの選定
正直、これは盲点でした。
だいたい幹事のような役回りをすることが多いので「ZOOMでやります」とか「Googleハングアウトでやります」と言えば、何なら何も言わずurlを送ればそれに参加してくれるというのが今まででした。
しかし、昨日は違いました。
「LINEのビデオ通話で良い。というか、LINE以外でやる人の意味が分からない」と言った意見や「メッセンジャーは使ったことないから、よく分からない」、「アカウントがない」など、どんなビデオ通話サービスがあるかをまず把握できていなかったり、知らないサービスに対して手が止まったり、というよく分からない現象が起こりました。
それを情報量やリテラシーや柔軟性のせいにしてしまうのは簡単なのですが、分かる人が分からない人のせいにするのはよくないなと思っています。決済サービスが乱立の末、よく分からない感じになっているのと似ているんですね。
たとえば、飲み会の幹事が「会費はLINE Payで払って!」とか「会費はPay Payで払って!」などと言い出すと、現時点では反応が分かれることでしょう。
「うーん、現金でよくないですか?」という意見が大半なのではないでしょうか。もちろん、どんなコミュニティに関わっているかで違うでしょうが、一般の認識としては飲み会は「現金で割り勘」が基本なんだと思います。
チャットだってそうです。fbのメッセンジャーを使ったり、LINEを使ったり、Slackを使ったり、チャットワークを使ったり…メールを使ったり。もう、多少不便でもいいから、共通のツールにしてほしい。
ビデオ通話サービスも今まさにそんな感じなんですね。チャット以上決済サービス未満ぐらいの複雑さに突入しています。
Skype?ZOOM?Googleハングアウト?Messenger Rooms?LINE?Houseparty? …
そのコミュニティにフィットするツールでないとなかなか受け入れられません。
SNSのように大手数社に収束し、使用している人の属性も明確にバラけるような状況に早くなればいいのになと思います。ツールの選定は、かなりめんどくさい課題の1つです。
②メリハリがない
オンライン飲み会の課題でよく上がるのが、終わるタイミングを見失うという課題。
オンライン飲み会レベルなら、個人個人が勝手に離脱すれば済むんじゃないかと思ったりもするのですが、接続を自らのタイミングで切るという行為を行なうのが不得意な人も多いようです。
「時間大丈夫?」とか「一旦〆ます」と言わないと自分で言い出しにくいのだと思います。
飲食店での飲み会だと、「家族が…」とか「終電が…」と他人のせいにしたけば何とかなるわけですが、あとは寝るだけの自宅においては「眠い」とか「明日朝が早い」とか自己都合がほとんどなので、より言い出しづらいんでしょうね。
ビデオ通話は始めと終わりのメリハリ感が弱い。特に、接続を切るときの数秒間なんかは無防備さが溢れ出しています。
乾杯、一本締めなど、儀式的な何かがないとなかなか気持ちをリセットできないのかもしれません。
また、このメリハリ感は「あれば良い」という類のものではなく、そのコミュニティにフィットするメリハリ感ということになる。
コミュニティ感が薄ければ薄いほど、メリハリ感は個人に依存するので、ビデオ通話の満足度に大きく影響しそうです。
ビデオ通話は今までもずっとありました。けれど、今その存在感は急激に高まっています。
外出さえままならない今、ビデオ通話の価値は今までとは違う。
ビデオ通話を単に「当たり前」と思うのではなく、よりよいビデオ通話の在り方を模索していかなければならないと思っています。
追伸
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