属人性は悩ましい
会社において「仕事を属人化させるな」とはよく言われる話である。
それは組織的な観点からみてもそうだし、業務のクオリティコントロールの簡単からもそう。属人化してしまうと「会社」がうまく機能しない。
組織の属人性
まず、日本の多くの会社が、仕事に人をあてがうのではなく、人に仕事をあてがっている。
できる人にはできる分だけの仕事を、できない人にはできない人ができる分だけの仕事を振り分けていることが多い。これは暗黙の了解のため、評価には反映されない。つまり、がんばっている人が正当に評価されない「頑張れば頑張るだけ損」というような状態が起こる。
もちろん、もっと目線を上げて社会の中のとか将来の視点を持てば、ブラックな環境も糧にできたりすることはある。しかし、それは個人が勝手に解釈して奮起する場合にはよくても、他者に強要するものではないだろう。
また、人に仕事がついてしまうと、組織図そのものがあやふやになる。特に中小企業に多いが、組織図では部門が分かれているのに、鈴木さんはA部とB部とC部の業務をやっていたりする。「兼任」と書かれているなら構わないが、所属が普通にA部となっていたりするからやっかいだ。
何がやっかいかというと、鈴木さんが異動するときに何をどのように引き継ぐかがぐちゃぐちゃになる。毎度、引き継ぎをオーダーメイドでやるため、「引き継ぎ」という利益を生み出さない業務に膨大な労力を割くことになる(もしくは雑に引き継ぐ)。
人に仕事をつけてしまうとこういうことになる。つまり、属人的であるということだ。
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