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いつもと違う自分になる

風邪を引いたり怪我をしたり、何でもないときの自分とは違う状態になったとき、何でもないことの見え方が変わる。

ユニバーサルなスマホ

今日、会社で洗い物をしていたときのこと。コップのふちが欠けていたことに気づかずにザクっと小指を切った。

10秒ぐらいすると、ドバドバと血が流れ始めてきた。傷はなかなか深そうだ。

病院に行かないとダメなやつなのかな。怪我することは滅多にないからよく分からない。インターネットで調べてみると、次のように書かれていた。

傷口をよく洗い流す。心臓より高い位置に手を置く。30分ぐらいしたら血が止まってくる。絆創膏を貼る。骨が直接見えるぐらい深い場合は病院へ。

骨は直接見えなかったので、この通りにした。あれだけ勢いよく流れていた血はだんだんドロドロになり、30分すると本当に止まった。人間の身体ってすごいね。絆創膏をはる。

さて、働くか。

…PCのキーボードをタイピングできない。

小指の内側、薬指と接する面を切っているため、タイピングしようと指を広げると傷口が広がってしまうのだ。

キーボードは一旦あきらめ、スマホのフリック入力でメールを返信した。スマホって手先が器用に動かなくても使えるユニバーサルなデザインなんだなとカラダで感じた。

小指の力

とはいえ、どうしてもスマホでは難しい作業、PCを使う作業をしなければならなかった。小指が開かないようにしようとすると、右手の5本の指をくっつけるしかない。手刀のような手の形でタイピングした。明らかにスマホより入力が遅い。

手に力を入れるとき、小指は大切な働きをしている。試しにグーっと握り拳を作ってみてほしい。小指に力が入っていることが分かるはずだ。いまいち分からない人は、小指だけ立てて握り拳をつくってほしい。力が入らないのが分かるだろう。

利き手の小指が使えないのは、なかなか不自由だ。力が入らない。ちょっと調子に乗ると、また傷口が開いて血がドバドバ流れ出す。人差し指の怪我なんかよりも、小指のほうが意外に厄介だ。なかなか困ったものだ。

そう思いながらも、何でもないタイピングがまるで違ったものに感じられたことなどは良かったと思う。

イレギュラーと寛容さ

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