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情緒的関係性(エモ)と理性的関係性(ロジ)

対人、対不特定多数問わず、人と人との関係性は、情緒的関係性と理性的関係性のバランスで説明がつきます。

情緒的関係性とは、感情に満ち足りていること、気持ちを中心に据えた非合理的な関係性のことを言います。

理性的関係性とは、論理的、概念的に思考することを前提とした、合理性が求められる関係性のことを言います。

分かりやすくするために、これらを言い換えます。情緒的関係性は、エモ(エモーション)。理性的関係性は、ロジ(ロジック)。

エモとロジのバランスが実際どのようになっているか、一般的な例を用いて説明します。

恋愛

恋愛はエモの最たるものの1つです。「好き」という気持ちが論理立てられているほど、胡散臭くなる。

「好きなものは好き!あなたのためなら死んでもいい!」

論理的に考えたら、頭がおかしいのではないかと疑われかねません。でも、恋愛には、そういうエモさがあってほしい気がしませんか?

仕事

仕事は、ロジの最たるものの1つです。たとえば、起業家のビジョンに株主の「お金」が集まります。出資金(や借入や自己資金)を使って、がんばります。

何をがんばるかというと、ビジョンの実現に向けてがんばるし、株主との約束(基本は経済的なリターン)を果たすためにがんばるのです。単純に、結果が求められます。

根性論のような、「がんばることをがんばる」のではありません。

確かに、エモがないと起業もできないことでしょう。ただ、エモで起業はできても、エモだけで経営がまわるほど市場は甘くないのです。

市場とは、魚のエモを先回りした釣り人のロジであることを理解しなければなりません。

夫婦

夫婦となると急に難しくなります。たとえば、恋愛結婚の場合、エモから関係がスタートしています。

合理性なんかよりも、ずっとくっついて非合理な時間を過ごしたかったはずなのに、家事や育児が忙しくなる中で、いつの間にか2人の関係に合理性が求められます。

圧倒的エモの関係性に、ロジの成分が大量に入り込むことによって、バランス感覚が乱れる家庭も多いようです。

離婚までしないにせよ、どちらかが虐げられているようないびつな夫婦関係を目にすることはザラにあります。肌感覚では70%を超えているかもしれません。

特殊例

以上、一般的な例を見ていきました。現代の価値観に照らせば、恋愛的なもの、仕事的なもの、家族的なものという分け方ができるかもしれません。

しかし、個人差や時代の価値観の変化による違いは当然ありえます。

「恋愛的な」と言っても、金目当ての恋愛は仕事的な付き合いかもしれません。

「仕事的な」と言っても、終身雇用がガッチリ機能していた時代の仕事(会社)は、家族的なものだったかもしれません。

「家族的な」と言っても、お見合い結婚が主流の時代の結婚は、仕事的だったかもしれないわけです。

エモとロジ、2つの関係性を見極める

このように、対人、対不特定多数問わず、エモとロジのバランスが機能します。

ロジ優位のシチュエーションで「私のことを分かってくれない!」と言っている人や、エモ優位のシチュエーションで「理屈にそぐわない!」と言っている人はナンセンスなのです。

そうして、見極めることを意識する人もいれば、見極める努力をしてまで関わる必要がないと関係をあきらめてしまう人もいれば、気にせず見極めることもなく我が道を行く人もいます。

それぞれ、メリット・デメリットはあります。少し考えれば見えてくるでしょう。よく考えて、自分にあった選択をしてください。

見極めるためには、場をわきまえるとか、瞬間的に空気を読むなど、文脈に依存したメッセージを読む力が必要になります。

データの蓄積とパターン学習が必要で、下手に感情を混ぜてはなりません

これは、誠にサイコパス的です。ぜひおすすめしたいものの再現性がとても低いと思います。


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