戦場とお花畑およびK1とマクドナルド
お昼時のマクドナルドのドライブスルー。ガラス越しに店内の様子が目に映ります。レジが3つ、お客さんは3列に分かれ、それぞれにズラリと人が並んでいました。はい、密集。
「世界よ、これが日本だ。」
止むに止まれずマクドナルドを自粛することが許されなかった人々と、スマホの向こうに映るロックダウンした国々。日本と世界の異様な温度差に、違和感を感じてしまいます。
3つの条件の重なり
そういえば、専門家会議が発表している「3つの条件の重なり」をご存知ですか?
(1)換気の悪い密閉空間
(2)多くの人が密集
(3)近距離での会話や発声
「これらの3つの重なりを避けてください」と専門家は言っています。
マクドナルドにひしめき合いながら並んでいる人々を見ていると、3つの条件の重なり以外の何ものでもないような気がしました。
これで「コロナに感染しました」などと言われても「うん、そりゃそうだろうね」としか言葉が出てきません。
この危機感の無さから考えても、福岡県の感染者が6人というのはありえない気がしてしまうのは、私だけでしょうか。
「トイレットペーパーのときのムダな危機感は一体どこに行ったんだ!」と、つっこみたくなります。
背に腹は代えられぬ
大人の事情か、日本では大切なことがゴテゴテで曖昧なままです。
たとえば、自粛を要請されても、それに対する保証がセットになっていなければ、庶民はとても聞いていられません。
売上が下がれば会社は潰れ、会社が潰れれば収入はなくなり、収入がなくなれば家族が露頭に迷う。止むに止まれず、イベントを決行する主催者はさぞかし心苦しいことでしょう。「背に腹は代えられぬ」とは、まさにこのことです。
さいたまスーパーアリーナのK1開催は、さすがにインパクトが大きかったですね。でも、何の保証もないままイベントを中止にしてしまえば、会社が倒産し、みんなが失業してしまうような状況だったのかもしれません。
「数千人をウイルスの危険にさらすか、関係者の生活を危険にさらすか、究極の選択を迫られた」ということも十分考えられそうです。
今回、開催しようが中止しようが、正直どちらも詰んでいたと思います。
批判するのは簡単ですが、みなさんだったら、借金まみれになるか、テロリスト認定されるか、どちらを選択しますか?
政府の曖昧な態度が、このような選択を個人に強いているんです。
K1開催に批判が集中してますが、究極の選択を個人に委ねてしまっていることこそが問題の本質ではないでしょうか。
今、戦場とお花畑が混在しています。
追伸
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