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外に出れば偶然の発見がある

春らしいポカポカした天気で、思わず外出したい気分になりました。用事はないけど、警固公園へ向かいます。途中のコンビニで炭酸水を買って。

公園の横長いベンチに腰かけて、私は本を読んでいました。

しばらくすると、隣に大学生ぐらいの男女が座りました。

なかなか声が大きくて会話の内容が筒抜け。会話の内容から見えてきたこと2人は以下の通りです。

公園に来る前にUFOキャッチャーでスヌーピーのぬいぐるみをとったこと、まだ10代であること、彼女はキャッチのお兄さん以外に男性から声をかけられたことがないこと、彼は顔は整っているが中身がなさそうなこと、彼らが性に関心があること、付き合うといった具体的な関係に発展するかは空気を読み合っている、方言からして福岡市内の人ではないこと、など。

余談ですが、昨今デジタルにおける個人情報がどうのこうのと騒いでいますが、わずか数分間のアナログでも情報はダダ漏れです。

さて、この2人。なんだかんだ言いながら戯れあっています。キスをしたりハグをしたりという直接的なものではなく、スヌーピーのぬいぐるみを取り合うとか、ベンチに寝転がっているところにイタズラをするとか。青すぎてこちらが恥ずかしくなります。炭酸水を流し込んでごまかしながら、情緒的な感覚をスーッと抜いて、客観的に観察する(サイコパスゆえに突然そういうモードが作動します)。

「スヌーピーでキャッチボールしようよ」

「いやだ〜」

「投げるね、いくよ」

「やめて〜」

一応、彼らは言葉を使ってコミュニケーションしています。言葉の意味をそのまま受け取ると「スヌーピーという名前の犬のぬいぐるみを使って、ボールを投げ合うかのごとく、ぬいぐるみを投げ合いませんか?」と男性が提案しています。女性は「嫌です」「やめてください」と拒否している。

では、言葉通りの意味で受け取ってよいのでしょうか。おそらく違いますよね。

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