何のために
小学生の頃、昼休みにはよくみんなでサッカーをした。
有効な戦略
昼休みサッカーにはレフェリーがいなかった。そして、「オフサイド」というルールがなかった。みんなが理解するには少し難しいというのもあるし、理解したところでレフェリーなしにジャッジするのも難しい。自然とオフサイドなしのサッカーが行われていた。
オフサイドがない「特殊な」サッカーにおいては、「普通の」サッカーとは有効な戦略が異なる。
相手ゴール前でじっと待機しておけばよいのだ。攻撃を組み立てなくても、1本ロングパスを出せばゴール前での決定的な場面になる。
結局、ロングパス合戦になってしまうのだが、全体像が見えないあの頃はそれはそれで楽しかった。
ゲームのルールを理解する
ゲームで勝つためには、ゲームのルールをよく理解する必要がある。
オフサイドなしの特殊ルールなのに、真面目にパスをつないで攻めるのは非合理だ。ルールに最適な戦略や戦術がある。
昼休みのサッカーに限らず、社会生活全般に言えることだ。
資本主義社会で「勝つ」には、資本主義社会のルールをよく理解して戦略を練る必要がある。
実際、資本主義社会で勝っている感じの人たちは、特別な才能というよりもゲームをよく理解して戦っているように見える。意外とシンプル。
勝っている人を見て勝ちパターンを学ぼうとする愚か者たちがいる。サッカーにしてもそう。オフサイドを覚えるよりも、メッシのプレイをマネしたがるものだ。
しかし、本当に勝ちたいのなら、メッシのマネよりルールを覚えるほうが先決だろう。憧れるのは悪いことではないが、地に足がついていないのでは走れるわけがない。
こうして、空回って走れない大勢の人たちと、ルールをよく理解してそれなりに走れる人の間にはギャップが出てきてしまう。
その中でも一際優秀なのがいる。ルールをよく理解するにとどまらず、戦略や戦術まで組み立てることができている人間だ。
ルールを理解する。現状の全体像をまず把握すること。戦略を立てる。全体像とゴールをつなぐこと。
こうしてゲームのルールをよく理解していない人より理解している人が勝ち、ルールをよく理解しているだけの人よりは戦略のある人が勝つ。
思想と戦略
しかし、ここで一つ問題がある。
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