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SNSを使う4種類の人:SNSは大学の大講義室

SNSのおかげで、顔の見えるコミュニティ以外の、もっと遠くの人ともつながれるようになりました。

一方で、自然発生的な顔の見えるコミュニティ(地域、学校、家庭など)への帰属意識が薄れ、集団から個への分断が進んだように思います。

SNSは大学の大講義室である

大学を思い浮かべてください。100名以上が集まる大講義室での講義と、10数名のゼミナール。どちらが帰属意識があるだろうか、と。そんな感じで、「このSNSに、世界中の人が参加してます」と言われても、それだけではコミュニティ的な感覚を感じられないのです。

「いつでもつながれる」というのは、「いつでもつながれない」と、ほとんど似ているのです。

現在のSNSとは、まさに大学の大講義室にいる1人の大学生と言ってもよい。


共通点探し、話題づくりのハードル

実際、SNSは大講義室よりも状況は厳しいでしょう。

大学なら、少なくとも同じ大学に所属しているという共通点があり、話しかけてみれば、一言二言ぐらいは会話はできそうです。学年、学部、出身、高校時代までの部活など、テキトーに質問すれば共通点が見つかるでしょう。

何せ同じ大学に来ている人が、10代の頃に通ってきた道は、一部の例外を除けば想像の範疇です。小学校、中学校、高校、大学、たまに浪人、稀にその他、というパターンでしょうから、共通点はすぐに見つかる。話したいとさえ思えれば、話題はいくらでもあります。

しかし、SNSで上記のような会話を知らない人と気軽にできるでしょうか。相手の出自が分からなすぎる。というか、今この瞬間の状況、何者かすら分からない。そんな人と気楽に会話するのは難しいですね。


SNS大講義室理論

「SNSは大学の大講義室である」を、もう少し整理します。次の4つに分類されます。

①1人ぼっちで大講義室で講義を受ける

②大講義室内で新しいコミュニティをつくる、入る

③リアル友だちと大講義室で隣に座る

④講義に出たり出なかったりする幽霊学生


①主体的なぼっち

ぼっちだけど、意味を持ってSNSに参加している状態。コミュニケーションが発生しようがしまいがどっちでもいい。1人でも参加する理由を持っています(情報収集、有名人の発信を見たい、など)。

孤独耐性の高い人にとっては居心地がよい状態。孤独耐性が高くない人は、だんだん②か④に流れます。

②コミュニティ信奉者

SNSを通じてコミュニティをつくっていきたい人、積極的に参加したい人のことです。最近は、オンラインサロンなど、明文化されたコミュニティもありますが、ここでは明文化されたものに限らず、コミュニティ的な関係性を築こうとする姿勢を指します。

SNS発で、コミュニティをつくるにはよほどカリスマ性のある人でないと難しいでしょう。注目を集めているという前提がないと、大講義室で新しいコミュニティはなかなかつくれません。インフルエンサーといったところでしょうか。

インフルエンサーになりたくてもなれない人がほとんど。うまくいけば、コミュニティの側近クラスに滑り込みます。一般的には、フォロワー的なポジションが主流。その階層構造に、素直に帰属意識を持てない人は、④に流れます。

③リトルワールド

SNS(大講義室)の中にいながら、SNS外の友だちとつるむ人。隣に座ったりして、外部から話しかけにくい雰囲気をまとっている閉じたコミュニティ。

あくまで、大学の大講義室というインフラを友だちと一緒に使っているだけで、他の人たちは関係のない人と括っています。

カギ付きのアカウントやLINEなんかはここに近い。何ならメールと電話で事足ります

そのインフラを使う友人がいなくなったら、無目的になり、早い段階で④に流れます。

④幽霊

SNS内で帰属意識を持つことができず、かつ孤独耐性と目的意識(SNSを使う理由)のバランスが取れなくなると、「アカウントはあるが、ほとんど活用していない」という状態になります。

学籍はあるけれど、講義に出てこない幽霊学生と同じような感じです。目的も居場所もない状態ですね。


まとめ

漠然と色んなSNSを使っている人も多いと思います。あらためて、自分がどこに分類されるのかを考えてみるとよいかと思います。

①②③の人は、自分の目的を見失わないように、舵をしっかり取りながら有意義に活用しましょう。

④だったからといって、何か悪いわけではありません。SNSを使う必要がないだけのことなのです。今すぐアプリを削除して、自分の時間をもっと大切にしてみてはいかがでしょうか。

「サービスを使い倒すつもりが、サービスに仕えさせられていませんか?」

今一度、見つめ直してみることをおすすめします。


追伸

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