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スマホ「に」最適化されていく私をやめる

私は、最近のスマホの巨大化にうんざりしている。巨大ならばもはやタブレットのほうが動画を読むにも記事を読むにも便利ではないか。もはや、最近のスマホはスマートじゃない。そんな風に思っている。その上、見やすくなればなるほど中毒化を招く。

過去に、私はこのようなことをnoteに書いていた。

考えた末、「単体で完結するスマートウォッチ」が最強という結論に至った。(中略)今のところいい感じの物が見当たらない。レビュー動画などを見ていると使えたものではなさそうだった。実用的なレベルだったら即買いしていただろう。スマートウォッチはあきらめ、小型のスマホを探すことにした。

続けて、「スマートウォッチがスマホ代わりになったらいいよね」という結論に至った。が、単体で使用に耐えうるような端末が出回っていないことを嘆き、仕方なく小型のスマホを探すことにした。

そこでたどり着いたのが、Unihertz Atomである。

クレジットカードの大きさと比較して、横は狭く、縦はちょっとはみ出るぐらい(詳しくは商品画像をご覧いただければと思う)。

2019年9月29日に、私はこれを購入した。

極小スマホ生活

視認性はお世辞にもよいとは言えなかったが、むしろそのおかげでスマホを見なくなった。主なスマホの使用用途は、電話、緊急のメッセージ、マップ、カレンダー、ポッドキャスト、にしぼっていた(しぼらざるをえなかったし、しぼりたかった)。あえて不便さを設計することで、スマホ中毒からの脱却を狙ったのだ。効果テキメンだった。

小さいながらに、一応PayPayのバーコードも読み取ることができた。店では「え、それスマホですか?」と知らない店員からよく話しかけられた。傾向としては、日本人はドン引き、外国人は面白がるという反応が多く、それはそれで面白かった。

極小スマホを使用して約半年が経った2020年2月、転機が訪れた。コロナで騒がしくなる前のニューヨークに出かけた。

さすがにまったく知らない土地では、路上で道を検索するなどスマホを多用した。多用するということになると、極小スマホはただの不便なおもちゃである

念の為、昔使用していたiPhoneを持って行っていたので、ほとんどの動作をiPhoneで行なった。ニューヨークから帰ってくる頃には、iPhoneが大好きになっていた。

日本に帰ってまず最初に、iPhoneを注文した。極小スマホとはおさらばだ。メルカリで売ってもらった。

かくして、私の極小スマホ生活は半年で終わりを迎えた。

あれから1年

その後、コロナで世間は騒がしくなり、出かけることも減り、「散歩にわざわざスマホがいるかしら」とスマホを物理的にうざったく感じ始めた。

「だったら」と、散歩のときにはApple Watchをつけることにした。Appleと半年離れた反動で、かえってAppleまみれになっていったのだ。

そして、ふと我にかえる。

気づいたら、いつもスマホの画面を見ている。何をしているのか。何かをしているというには、あまりにも心細い何かしかしていない。

時間を、意識を、浪費している。垂れ流し続けている。

私は、最近のスマホの巨大化にうんざりしている。巨大ならばもはやタブレットのほうが動画を読むにも記事を読むにも便利ではないか。もはや、最近のスマホはスマートじゃない。そんな風に思っている。その上、見やすくなればなるほど中毒化を招く。

2年前に逆戻りしている。

極小スマホ、再び

ニューヨークに行く予定はないし、また、Unihertz Atomを買い直そうかと考えていた。いや、ちょっと待て。私自身はそっくり2年前に戻ってきたけれど、世界は刻一刻と変わっているのだ。

スマートウォッチ単体でも使用に耐えうるスペックの端末が市場に出回ってきたのだ。

考えた末、「単体で完結するスマートウォッチ」が最強という結論に至った。(中略)今のところいい感じの物が見当たらない。レビュー動画などを見ていると使えたものではなさそうだった。実用的なレベルだったら即買いしていただろう。

というわけで、昨晩こちらを即買いした。

仮面ライダー感が否めないが、時間や意識のほうが大切なのでなりふり構っていられない。

2年前、極小スマホに妥協したあの件が、スマートウォッチ単体という形で帰ってきた。作業はPCに頼る。必要不可欠なシーン以外でスマホを使わない。

スマホ「に」最適化されていくのではなく、スマホ「を」私に最適化させる。

そんな暮らしに、4月からチャレンジしたい。うまくいけば儲けものぐらいに思っている。実験的な体験そのものに価値がある。

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