疲弊していませんか?
10日間のニューヨーク旅行が終わり、先ほど帰国しました。
生活者気分を目指して、前半ではしゃぐのは終わらせ、後半は街の空気に馴染もうと努めました。
まだ気分はニューヨーク。日本のほうが不自然な時間帯(帰国後、1時間以内)です。
成田空港に着いて、お腹も空いていないのに、どうしてもおにぎりが食べたくなって、コンビニに寄りました。34年間の習慣のせいか、食はやっぱり日本が良い。
コンビニの店員さんや駅員さん、警察官など、みんな真面目で丁寧。ニューヨークと全然違います。
ただ、楽しそうに働いている人を1人も見かけませんでした。「人間」らしいエネルギーが出ていないというか。
はじめての海外旅行を通じて、はじめて比較の対象を持って、日本人の働き方って独特なんだろうなということが分かりました。
日本は、真面目だけど、つまらなそうに働いている。ニューヨークは、不真面目だけど、楽しそうに働いている。
ニューヨークの人も、生き残りをかけて必死に生活しているはずです。最低ラインの生活費でさえも、えげつない金額だと思います。
それでも、働く人の姿にはどこか余裕がある。仕事中、笑い合っている。元気に楽しそうに働いています。
丁寧なサービスは庶民レベルの店では到底味わえないけれど、代わりに店員さんとフランクに関われる。品はないけど、温かさがある。孤独じゃない。
品のあるサービスが受けたいならグレードの高い店に行けばよいわけで。つまり、すみ分けもよくできている。
日本では、サービス業となると、庶民的な店でもある程度接客はきちんとしています。
それが日本の良いところ?「おもてなし」などと言って、日本人の良さとする向きもあります。
でも、どこかやらされている感じがする。型は一応できていても、活気がない。それって、おもてなしでも何でもないですよね。
やりがいを感じていないんだと思います。
「好きなことじゃない」とか「人間関係がよくない」とか「会社に魅力がない」とか、いろんな理由はあると思います。
ただ、もっと分かりやすいのは、多くの労働者(特にパートタイマーや非正規社員)のやっている仕事と報酬のバランスが悪いということ。
単純に、報酬を上げられたら1番よいのですが、なかなかそうもいかない事情もあるでしょう。今、その条件で疲弊しながらも黙って働いてくれる人がいるのだし。
ニューヨークの薬局のアルバイトは、多分日本でいうところのコンビニ店員やドラッグストアの店員のような立ち位置だと思います。
多分、好きなことでもなく、別に会社に魅力(誇り)も感じていないし、報酬も安い。
でも、テキトーに働くことで、仕事と報酬のバランスを適正に保っている。
報酬が低いから、仕事の質を下げて適正値にコントロールするという力技ですね。
それが良いことかと言われれば一概に良いとは言いきれませんが、何だか私はこちらのほうがしっくり来てしまったんですね。
自立しているというか、人権が担保されている感じがします。
海外から戻ってきたときに、日本人が異様に疲弊しているように見えてしまうのは私だけでしょうか?
ずっと日本にいたので、今まで見えなかったこと。
無理して壊れるまでがんばるんじゃなく、持続可能な環境を自分で調整する力を持った人がもっと増えたら良いなと思いました。
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