見出し画像

中学生のノリで哲学者になりたい

中学生の頃「ミュージシャンになりたいな」と思ったのと同じような感覚で「哲学者になりたいな」と思っている。どうやら私は、金にならないことばかりを好む傾向にあるようだ。

類似点

哲学者になることとミュージシャンになることは、いくつかの点で似ている。

①今日から名乗れるということ
②本物と偽物がはっきり分かれること。
③本物はごく僅かであること。
④99.999%の人は儲からないこと。
⑤レジェンドは後世に語り継がれること。
などである。

①が示すように、哲学者に「なる」のは簡単である。名乗れば、哲学者なのである。しかし、参入障壁の低さから玉石混合のカオスになる。③また、カオスゆえにごく僅かの本物が埋もれる危険性がある。たとえば、現代における「クリエイター」とやらもこの類である。そして、④本物でさえ儲からないことが多々ある。認められ方やビジネスモデルの設計を誤ると、単純に儲からない。とはいえ、⑤本物の中の本物、すなわちレジェンドは後世に語り継がれる。

誠に、ロマンに満ちている。

留意事項

①〜⑤には、それぞれ留意すべきことがある。

①哲学者と名乗る、もしくはそう呼ばれるに値するだけの存在なのか。②本物とは何なのか。③偽物に埋もれないために何を気をつければよいのか。④せめて生きていけるぐらいの生計をどのように立てるのか。⑤どのように発信するのか。

これらすべてを熟考しなければならない。考えなしに⑤まで到達する確率は、99.999%よりもさらに低い。

哲学者になりたい

そもそも、後世に語り継がれなければならないのかというと、そんなことはない。⑤はオプションのようなもので、「どうせなら目指したいよね」という、ただのゲーム感覚に近い。無いなら無いでかまわない。

どちらかというと、本物の哲学者にありながら、生計が成り立つ状態(生命を持続させること)をどのように築くか。それこそが問題である。

「哲学者」というプロダクトをどのようにマーケットに受け入れてもらうのか。哲学者がマーケットイン的に考えるのはどうかと思う。だったら哲学なんか選ばない。プロダクトアウト的に考えつつも、④をどのように実現するのか。

…そんなことを考える前に、まずは哲学を勉強しよう。話はそれからだ。哲学のことをほとんど何も知らないではないか。「哲学的」であることや、「哲学者」へのリスペクトは本物でも、哲学者としてはただの偽物ではないか

「哲学者」と今日から名乗れるのは事実だが、そんな恥ずかしいことはしたくない。①にたどり着くまでに、それなりの時間を要するだろう。

ここから先は

32字
マガジンの収益は、思索のための体験の機会にあてたいと思います。ぜひご購読いただけると嬉しいです!

脳内議事録

¥1,800 / 月

認識の解像度を上げるための思索の旅の記録です。エッセイ、トーク、音楽などさまざまなかたちで頭の中を晒しています。…本音は傷つく、高くつく。

こんにちは、うえみずゆうきです。もし気に入っていただけたら、応援していただけると嬉しいです。更新のモチベーションになります。