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脳内議事録

認識の解像度を上げるための思索の旅の記録です。エッセイ、トーク、音楽などさまざまなかたちで頭の中を晒しています。…本音は傷つく、高くつく。
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2020年7月の記事一覧

コンテンツ化で歪む質

コンテンツ化で歪む質

日記を書いているとします。紙のノートに毎日書き綴っている。

「いや、これブログに書いたらよくない?」というアイデアが、ふと頭をよぎります。

まず、ここで2つの分かれ道。

①「どうせ人に見せるのなら」と肩の力が入る。②紙のノートに書いていたような、ありのままを目指す。

①を選んだ人は、外の世界とつながることの意味にいきなりぶつかってしまいます。自分のためだけの日記が、いつのまにか他人のための

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対話できない空気の感染

対話できない空気の感染

新型コロナウイルスは、どこを切り取るかでまったく意味合いが変わります。一経営に携わる者として、とても判断に苦しむ日々です。

全国的に都市部を中心に、再び感染者が増え始めています(春より増えている)。私が生活する福岡県でも、6月後半には感染者0人の日も多くあったのが、7月に入ってちらほら出始め、7月半ばからは増え続け、昨日29日にはついに1日あたりの感染者数が過去最高の101人を記録しました(あれ

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思考の軸について

思考の軸について

みんなは「考える」とざっくり言うけれど、大きく「閃く」と「分析する」の2つに分類できると思っています。

閃くまず、「閃く」は文字通り何かを思いつくことだったりします。着想を得るということ。

これはとても個人差があり、再現性が低い。「散歩をしていると脳内が活性化されてアイデアが閃きやすくなる」とか、科学的にも経験的にも納得するところはあるけれど、散歩している人がみんな閃くわけではないですよね。

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線の準備

線の準備

「よーし、今から喋ろう!」と思って話せる人はすごい。適当に面白い小話ができる人はすごい。いきなり中身のある話ができる人はすごい。

大抵の場合、そこに向かうまでの準備があって、その準備の上で話すと思うんですね。

イベントから逆算して準備する、というような当日を意識した「点」の準備でそれが成立するのは何の変哲もない自然なこと。

私がすごいなと思うのは、「点」の準備がものの数分あるいは数秒で終わっ

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「個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません」から見る権限の大切さ

「個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません」から見る権限の大切さ

実名登録して、所属する組織やコミュニティを明かした上でSNSで意見するような場合、時々見かけるこのセリフ。

「個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません」

一応こう書いていれば大丈夫という保守的な思考が垣間見えますね。「私」が発言しているだけなのに「会社」が発言していると思われたら困る、ということなのでしょう。

確かに、日本語の意味を読み違えて、まったくわけのわからない解釈

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ニュートラルに戻すために

ニュートラルに戻すために

酒を飲み始めると、相変わらず約束の1杯で止めることができず、記憶をなくすまで突き進んでしまう私です。昨日のnoteが更新されていないのは、まさに意識が飛んじゃっていたから。気づいたら日曜日の午前11時でした。

約束を破って、毎日のルーティンを崩してしまうあたり、けしからんやつだなと思います。書けたのに書かなかった(サボった)というより、飲み過ぎて意識消失していたので単純に酒を飲まなければ済む話な

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灯台もと暗し

灯台もと暗し

目的にまみれて生きていると、無目的的に何かに没頭する機会が少なくなってしまいがちです。透き通ってキラキラして見えるきれいな液体も、ビンの底には義務感が沈殿してる模様。最後の最後で、開放感に欠けるものです。

「目的はないけど、ただやりたい」という感覚。子どもの頃のような無邪気さというか。そういうのを今、欲しています。自分が何者であるか思い込んでしまわないように。

ある程度の語彙力がある前提の上で

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遠くまで、歩こう

遠くまで、歩こう

今朝目覚めると、やる気というやる気が起きませんでした。かといって、家でダラダラするのも億劫な心持ち。

こうなったら何も考えずに外を歩こうと。無謀な距離を歩こう、そう思いました。

ただただ、遠くまで歩く。

外は雨。そんなことはお構いなしに、傘も持たずに遠くまで歩く。

久しぶりに海が見たいと思いました。片道約1時間の距離です。

決してやる気があるわけではないので、足取りは重い。街行く人は、み

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自分が見たい世界、自分が見えない世界

自分が見たい世界、自分が見えない世界

長い間、人は人とつながることで生活を営んできました。それは温かみのあることでもあったし、無駄やミスマッチの宝庫でもありました。

今や、1人で自宅に引きこもって暮らしていても、AmazonやUber Eatsで注文すれば済む。生活費を稼ぐことも、(仕事を選べば)フルリモートでできます。まるで無駄がない。

フィジカルにコミュニケーションしなければ生きていけなかったのに、そうでなくとも生きていけるよ

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停滞前線

停滞前線

最近、停滞感がすごいなと。

自分の気分を3年間、1年間、3ヶ月、1ヶ月、1週間と、いくつかの時間軸で心電図のようなグラフを頭の中で描き、気分の波を視覚化してみます。

年単位などの長い時間軸で見ると、ストレス自体は軽減されているように感じます。しかし、(特にここ1ヶ月の)気分は低空飛行している感じがします。

不満があるとかやりたくないとか、ネガティブな感情が湧いてくるのなら、具体的な何かを変え

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考え過ぎない力

考え過ぎない力

長い間「考える力が重要だ!」と叫ばれてきました。いよいよ社会がこんなことになってしまって、先行きも不透明。

いまだ思考停止から抜け出せない人はいるにせよ、一般的な認識としても「自分の頭で考えなくちゃね」と腹に落ちてきたのではないかと思う今日のこの頃。結局は、言葉による啓蒙ではなく単純に危機に反応する形で物事は動いてしまうのですね。

自分の頭で考えるって、大切。

さて、今日はその真逆の話をした

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75%のことは自分が変われば済む話

75%のことは自分が変われば済む話

サウナでととのった後で、炭酸水をプシュっと。リラックスしようと横に長く連なる休憩スペースに腰かけました。館内には癒し系の音楽が流れています。

至福のひととき。

そこに、数組のファミリーがやってきました。数人のキッズが奇声を発しながら走りまわっています。誠に元気があってよろしいですね。

さて、このとき私は何を思えばよいのでしょうか。私のリラックスタイムは一体どこに向かうのか。

「子どもたち、

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「曲が降ってくる」は本当か?

「曲が降ってくる」は本当か?

今、ぐるぐると頭の中を思考がめぐっています。めぐらせているのではなく、めぐっている。脳内でいろんなことが起こっているのでしょうが、科学技術を使わない限り「いろんなことが起こっている」という程度にしか言い表せません。

これを「静かなる狂気」と、厨二病的に名付けてみます。

降ってくる
よくミュージシャンが「曲が降ってくる」というような言い方をしますが、あれはカッコつけているわけではないと思います。

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モチベーションとどう付き合うか

モチベーションとどう付き合うか

先日、オンライン討論会で「モチベーション」について語り合いました(そういうのを主催しています。興味のある方、ぜひ語り合いましょう)。

参加者の一人、やましょーくんが興味深いことを言っていたので、彼の発言を元にモチベーションについて考えてみたいと思います。

彼曰くやましょーくんのモチベーション論は主に下記の2つが肝です。

①モチベーションの対象は「現場対応型」と「習慣型」の大きく2つに分けられ

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