事業承継できるかな ~初案件! その1(サイトT編)~
■まずはちょっと動いてみる。ネットでね。
こんにちは。塚田です。
「わからないがわからない」状態で始めた継承先探し。アレコレ考えても何の成果も出ないので、参考書に書いてあったサイト、TとBとSに登録して承継案件を探すことにしました。
うひょー、出てくる出てくる(驚)
居酒屋、ネット通販、介護施設、学習塾、リラクゼーションサロン…。売却価格もいろいろ。
世の中、こんなに売られている会社さんがあるのか…と、何となくの違和感と軽い衝撃を受けました。
閲覧していると、売却案件に一つ良さそうなのが。
案件情報には、ある業務に特化したソフトウェアを売っていて「パピルス」(仮名)という会社名。法人ではあるけど、従業員はお一人なのだそう。売上は数千万、利益はほぼゼロ、といったことが記載されてました。
ドキドキしながらサイト経由でコンタクトを取りまして、必要な情報を頂きました。なにせ初めてなので、返事があるだけで小躍りです。数回サイト経由でメッセージのやり取りをした結果、おおむねこんな概要の案件でした。
・デザイン関係に特化したソフトの販売事業を長年一人でやってきたが、ちょっと疲れた。
・営業活動を積極的にやってない。このため、売上も最近下降ぎみ。
・ソフトウェアのライセンス販売が主力で売り切り。保守サービスは基本やってない。
・納入しているのは設計関係の事務所。数百本の販売実績あり。
そんな感じです。企業情報的にこれ以上詳しくは書けないのですが、もう少し突っ込んだ情報を伺い、内心アブナイな、という気持ちはあるものの、初めての案件なので、「これも経験」ということでお会いすることになりました。
■商談の前にやっておくこと
こうして先方に会う段階になりますと、機密保持契約を締結することになります。
いわゆる、「デリケートな情報を、お互い漏らしませんよ、漏らしたら損害賠償します」ということが主な内容の契約です。お仕事で馴染みのあるかたも多いのではないでしょうか?
なお、事業承継関連では必ずといって良いほど機密保持契約を締結します。締結しないと先に進めないので、実際には拒否権がありません(笑)
それゆえ、しっかり内容に目を通しておきましょう。承継関係の勉強会などに参加する場合、参加者が大人数であればケーススタディですが、少人数の場合、生のケースで話し手のプラスになるってことで、参加者の手持ち案件が話題になります。このため、どこら辺までをボヤかして話せば機密情報に引っ掛からないか、ご自分で線引きすることをオススメします。
■初回面談に向かう
機密保持契約締結、面談日程調整、トントン拍子に話は進み、そして訪問当日。定時ベルが鳴ってしばらくたったころ。職場から何食わぬで帰り、電車を乗り継いで、先方の最寄り駅へ。待ち合わせ場所でソワソワしながら待ちます。
現れたのはスーツを着なれてなさそうな、いかにも技術者っぽい方でした・・・。こちらに向かってスタスタ歩いてきます。
「あの人だ、パピルスの樋口(仮名)社長・・・」
続く。
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