KANOモデル、KANOマトリクス
本内容は、下記の講義を受講して学べたKANOモデル、KANOマトリクスの考え方、使い方を自分なりにまとめたnoteになります。
現場ですぐに使える!魅力品質のつくり込み方~狩野モデルを用いた新しい手法~
https://www.kcc.knowledgewing.com/icm/srv/course-application/init-detail?cd=FLM&pcd=FLMC&cscd=UAF84L
※リンク先は講座の申込ページなので無効になる場合があるかも知れません
※講義資料の転記は、事前に講義をされた方から了承を頂いています。
狩野(KANO)モデルとは
狩野モデルとは、製品・サービスを6つの品質(当たり前品質、一元的品質、魅力的品質、無関心品質、逆品質)で評価することで、その製品・サービスを客観的に整理できる考え方になります。
【引用】Wikipedia
以下が、狩野モデル図になります。(講義資料からの転記)
図が示していることは、主に以下になります。
・当たり前の品質が満たされていなけれいないほど、顧客の満足度は下がるが、当たり前の品質を多く満たしても、顧客満足度は一定以上は向上しない
・魅力的な品質を満たすことができてるほど、顧客満足度が上がることになる
・無関心な品質をいくら満たしても、顧客満足度には影響しない
・一元的品質は、立場や状況によってその品質評価がわかるような品質を指す
受講当初はここまで整理して理解していませんでしたが、個人的に面白いと感じたのは「無関心品質」という軸があるということです。
よく他と差別化をする上で、魅力的な品質を意識して考える、あるいは、最低限これは満たしていないと成り立たないということは考えますが、その中に魅力的あるいは最低限だと思ったけれど、実際の利用ユーザーにはそこまで重要ではなかったというものが含まれている可能性はないかという視点になります。
システムで言えば、過剰に求められたテスト実施や品質であったり、細かい画面の挙動の変更であったり、もちろんやれる余力や時間があるのであればやった方が良いかもしれませんが、それにより他の重要な対応が漏れる、疎かになるのであれば本末転倒になることを気づける視点だなと感じました。
KANOマトリクス
KANOモデル図を実際のサービスに適用しやすくしたのが、KANOマトリクスになります。
特定の製品やサービスの実現できる事、機能を列挙し、このマトリクスに当てはめていく事になります。当てはめるときに重要なことは、あくまで客観的な視点で判断する事を心がける必要があります。
そして、その当てはめたマス自体が、先の品質評価のマスに該当する事となり、これによって、どの機能を重要視すべきかという客観的な優先度付けできるようになります。
※KANOマトリクスでは、「懐疑的評価」はでてきませんが、これはこのマスに該当することはない評価マスであり、評価の見直しが必要となるマスとして定義しています。
まとめ
この評価の仕方は、基本的にあらゆる事に応用できると考えています。
システムやサービス、製品は当然のこと、身の回りの組織や家族内の育児・家事、コミュニケーションのやり取り等もこの評価軸を利用することで、客観的かつ網羅的に判断できると考えています。
※実際に講義の方も、PTAの組織や家族内の課題解決に利用できたとおっしゃっていました。
直近の自身の仕事で言えば、やりたいことが多すぎて優先度付ができない場合や、どれを優先的に進めるべきか判断しづらい場合に利用できるのではと考えています。