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【映画感想】ヴィジット(ネタバレあり)

友達から「超常現象系ホラー見たい」と希望があったんだけど、ホラーにおいて「超常現象(霊)なのか人の仕業なのか」がネタバレになってしまうことが多いなぁと困った。

ヴィジットもその一つ。あらすじ見ても「夜9時半以降は外に出ないこと」がどっちなのかわからない。ちなみにあらすじの「3つの約束」は本編ではハッキリとは明示されない。「夜におばあちゃんの痴呆の症状が悪化するから出ないようにしようね」くらいの緩いノリ。「楽しい時間を過ごすこと」「好きなものは遠慮なく食べること」はそもそも出てきたっけ…?

そして久々にゾクリとした。

結論から言うとヒトコワ系、また怪談や都市伝説ではベタな展開なんだけど、あまり海外映画では見ない展開だったので完全に油断していた。

諸事情でわからない祖父母の顔、訪問者がくる度になぜか留守の祖父母、ピンポイントにカメラを塞ぐ祖母、母とのエピソードになるとヒステリックになり口をきかなくなる祖母と考えるピースは揃っていたし、違和感は感じていたのだが、結構直前までその可能性に至らなかった。

やっとこWebカメラが映るようになり、母との通話も繋がり…

「おじいちゃんもおばあちゃんもおかしいの」

「信じて、今鳥小屋の前にいるから見て」

………待て待て待て待て!?この展開ってまさか…

「その人達、誰!?」

久々に背筋がゾワ~っとして鳥肌がたった。

主人公の女の子は聡明でしっかりしていて好感がもてた。男の子も年相応なやんちゃさもあるけど、両親の離婚のせいか、達観しているというか大人になろうとしてるところもあって良かった。

女の子は鏡で偽祖母を倒したことにより鏡を克服。男の子もクソおむつを顔面に塗りたくられるという潔癖症じゃなくてもイヤなアタックをされて潔癖症を克服(?)というか上書きされるというメッセージ性も含んだ良作。

「両親の状態も確認しないで1週間も子どもを預けるか…?」とは思ってたけど、まあそこは置いておいて。

「ところで地下室はカビがあるし鍵もかかってるから入っちゃいけないよ」という偽祖父も「ところで」で流していい話題じゃない。

かくれんぼの時の偽祖母の登場とかめちゃくちゃ怖かった。冗談にしても悪趣味すぎるし、アグレッシブすぎる。月曜日から偽祖母の暴れっぷりが拝めるので退屈せずに見られた。

病院のゴシップは多分、この二人の脱走なのかな…と思った。こいつらが何なのかはわからなかったけど、本物の祖父母がボランティアの相談員をやってたからその辺かなと。

後半の展開が勘のいい人はすぐにわかるかもしれない。僕はそんな自分がイヤで、作品を見る時は頭空っぽにして油断した状態で見るようにしてる。素直に驚きたいじゃない。

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田淵有希也
お世話になった友達全員に焼き肉とかおごりたいです。